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2022 Fiscal Year Research-status Report

A Comparative Study of Climate Politics in Germany and Japan: Interaction between Actors' Belief Change and Paradigm Shift

Research Project

Project/Area Number 18K11757
Research InstitutionAoyama Gakuin University

Principal Investigator

渡辺 理絵  青山学院大学, 国際政治経済学部, 教授 (80360775)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2024-03-31
Keywords理念 / 利害 / 気候エネルギー政策 / 政策転換 / 唱道連携モデル / ナラティブ / ディスコース / アクター
Outline of Annual Research Achievements

2020、2021年度に続き、2022年度も、ドイツでの対面聞き取り調査を実施することが困難だったため、分析枠組を再考するための理論文献のレビュー、および気候エネルギー政策に関連する審議会の議事録の分析を行った。
理論文献では、policy entrepreneurが果たす役割の重要性を指摘する文献が多数あるものの、未だ分析のための分類や定義づけが確立していないので、国際関係論のleadership approach等と比較しながら、entrepreneurそしてfollowerの精緻な分類とその定義づけを提案し、これを原子力発電所のホスト州から陸上風力発電の中心地への転換を経験したSchleswig-Holstein州に焦点をあてて、ドイツの州や個人アクターが再生エネルギー政策転換、特に風力発電政策転換で果たした役割に関する論文を執筆、修正した。論文はJournal of European Policy Analysisにアクセプトされた。またアクターの立ち位置、理念、利害に影響を与える要素として、ナラティブやディスコースに関する論文のレビューも実施した。事例研究では、気候エネルギー政策関連審議会の議事録分析を引き続き行っている。日本では導入が遅れている排出量取引制度を含む、カーボンプライシングに関する議論のナラティブ分析を行い、環境・経済政策学会で報告した。またエネルギー政策の原則である3E+Sについても、ナラティブ分析を行なっており、2023年度の学会で報告し、論文も投稿する。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

このプロジェクトは、日本とドイツで気候エネルギー政策形成過程に深く関わるアクターに対し、定期的にインタビューを行うことを目的としているが、2019年後半から2020年前半にかけての米国でのサバティカル、2020年3月からのコロナの蔓延で、ドイツでの対面インタビューができず、2年延長している。2022年度は、前回のインタビュー対象者にオンラインでのインタビューを依頼し、実施した。しかし前回のインタビュー対象者のうち引退された方を引き継いだ新しい対象者については対面インタビューが望ましく、ドイツへの出張が欠かせない。一方で、コロナで出張できない期間を活用して実施した理論文献やドイツの政治制度全般の文献レビューに基づいて、理論枠組を再考した。理論枠組を再考する中で、policy entrepreneurに関する文献レビューを実施し、entrepreneurおよびfollowerの精緻な分類と定義づけを提案した。提案した分類と定義づけを用いて、Schleswig-Holstein州に焦点をあてて、ドイツの州および個人アクターが再生エネルギー政策転換、特に風力発電政策転換で果たした役割について論文を執筆、修正し、アクセプトされた。全体として、「やや遅れている」とした。

Strategy for Future Research Activity

2023年度での完了を目指し、可能な限り早期に一度現地に出張し、インタビューを実施すると共に、コロナ期間中のドイツの気候エネルギー政策とその実施の変化を観察する。幸い、2022年度にオンラインインタビューを受けてくださった方々から、引退された方々を引き継いだ方のコンタクトを伺うことができたので、現在、インタビューの要請を行なっている。また研究代表者が勤務していたヴッパタール研究所の研究者にもインタビューを要請した。聞き取り調査が済み次第、2021年度に実施した日本との比較、および前2回のインタビューとの比較を行い、分析結果を刊行する。
またコロナ期間中に実施した理論文献レビューや審議会議事録の分析結果も、論文に仕上げて、投稿する。

Causes of Carryover

2019年後半から2020年前半のサバティカル、および2020年から3年に及ぶコロナの蔓延と出張等の渡航制限で、ドイツでの対面聞き取り調査が実施できなかったため、プロジェクトの完了に向けて、2023年度に聞き取り調査を実施する。ただしコロナによる出張制限は3年に及んでいたため、2023年度のみで全ての聞き取り調査を実施するのは困難な可能性もあり、2024年度まで延長申請の継続を望む。

  • Research Products

    (3 results)

All 2023 2022

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] Change Agents in Germany’s Energy Transition: Role of the State of Schleswig-Holstein in Wind Electricity Development from the 1970s to 20092023

    • Author(s)
      Watanabe, Rie
    • Journal Title

      Journal of European Policy Analysis

      Volume: - Pages: -

    • DOI

      10.1002/epa2.1179

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] Northeast Asia: Japan2022

    • Author(s)
      Watanabe, Rie
    • Journal Title

      Yearbook of International Environmental Law

      Volume: 32 Pages: 199, 204

    • DOI

      10.1093/yiel/yvac060

  • [Presentation] 日本のカーボンプライシングのナラティブ分析2022

    • Author(s)
      渡邉理絵
    • Organizer
      環境経済・政策学会

URL: 

Published: 2023-12-25  

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