2018 Fiscal Year Research-status Report
The social consensus formation toward conservation and management of rice terraces in Japan
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18K11763
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
平児 慎太郎 名城大学, 農学部, 准教授 (00391425)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 棚田景観 / 都市農村交流 / 棚田オーナー制度 / テキストマイニング / 環境社会 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度は研究実施の初年度である。 まず、前期は1)関連文献の収集と2)調査票の設計に着手した。その後、後期に入り、3)Webアンケートのlaunchに進み、年度跨ぎで4)調査結果の整理と計測作業に着手したところである。現在は後述するWebアンケートで得られたテキストデータの精査、具体的には無効な回答の排除の後、特に類語(“価格”と“値段”、“田んぼ”と“水田”といった表現上の揺らぎや“きれい”や“キレイ”、“綺麗”と“美しい”等の表記上の揺らぎの除去)の処理を行っている。 なお、3)のアンケート調査の概況(被験者:富山県在住者589名、下記のテキスト情報(3つの設問について1問でも)不完全な回答者が30名弱)は以下の通りである。[棚田に対する認知、知識や来訪経験]、[棚田を含めた水田の多面的機能において重要だと思うもの]、[景観や環境に対する認識]、[都市農村交流や棚田オーナー制度に対する考えや参加意欲]に係わる選択問題(順序尺度)の他、[“棚田の景観”、“棚田で生産されたお米(棚田米)”、“棚田オーナー制度”に対するイメージ(テキスト情報)]より成る。(実施時期は2019年1月)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2018年度の工程は必要なデータをWebアンケートにてlaunchし、収集済みするまでと定めていた。 現在はその解析に向けた処理作業に着手しており、2年目に取り組む計測作業にうまく橋渡しができており、[おおむね順調に進展]と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度の2019年度は、2018年度に得られたデータを解析し、棚田や棚田米、棚田オーナー制度に対するテキストマイニング、具体的には共起ネットワークを作成し、市民が抱く棚田などに対するイメージを検証し、結果を論文としてとりまとめ、学会に投稿する。 2019年度の工程を通じ、棚田の景観保全、さらには棚田オーナー制度の認知拡大に向けた方策を検証する。さらに、本研究のpolicy implicationに相当する部分であるが、農村景観保全や環境保全の中で棚田が適切に管理され、観光資源となる可能性を展望する。
また、ここまでの作業は本研究課題が採択される直前の2017年度に現地をプレ調査した時に得られた知見を元に作業を進めてきたが、2019年度は現地に何度か通い、検証する必要がある。調査地である富山県氷見市長坂での棚田オーナー制度を利・活用した都市農村交流への取材を行うべく手配済みであり、田植えイベントや稲刈りイベント参加者へのヒアリングを実施する予定である。
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Causes of Carryover |
極力予算に近い金額での執行を目指したが、Webアンケートの設計(設問数)と被験者数の調整過程でかかる金額の残が生じた。
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