2021 Fiscal Year Research-status Report
Reconsideration of the Basque Language Revival under the Francoist Regime - from the Transnational Viewpoint -
Project/Area Number |
18K11774
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
萩尾 生 東京外国語大学, 世界言語社会教育センター, 教授 (10508419)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | バスク語 / 少数言語 / 通信教育 / 通信講座 / 遠隔教育 / 言語復権 / フランコ体制 / ディアスポラ |
Outline of Annual Research Achievements |
当初計画では、本研究課題は2020年度に終了する予定であったが、新型コロナウイルス感染症のパンデミックが継続するなかで、2021年度まで1年間の研究期間延長を申請した。しかし、2021年度も、2020年度に引き続き海外現地調査に赴くことができないまま、1年が経過した。 こういう次第で、2021年度には、2019年度までに収集した文献資料と音声資料の分析を継続し、オンラインで入手できる文献情報のさらなる収集に専念したが、研究上の新たな進展はほとんどなかったと言わざるを得ない。 その一方で、これまでに得られた知見の一部を、不十分な形ではあったが、米国Boise State UniversityとアルゼンチンのREVA(アルゼンチン・バスク研究ネットワーク)がそれぞれ主催する2つの国際会議(オンライン)で口頭報告する機会を得た。その際に、本研究課題に関連したオンラインによる聴き取り調査の協力可能性を打診したものの、調査の実現には至らなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
昨年度と同じく、新型コロナウイルス感染症のパンデミックの影響を受け、2021年度中に海外渡航することができなかったことが、最大の理由である。このため、まだ電子化されていない一次資料の現地調査ができなかった。また、2020年7月末に米国アイダホ州で開催される予定だった在外バスク系同胞コミュニティのイベントが、いったん2021年に延期される決定が出されたものの、再度延期される運びとなったため、そこで実施する予定だった聴き取り調査も実現不可能となった。
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Strategy for Future Research Activity |
上述した米国で開催されるはずだった在外バスク系同胞コミュニティのイベントは、その後2025年まで開催されない決定が新たに出されたため、ここでの聴き取り調査は断念せざるを得ない。 このような状況下にあって、所期の成果は得られていないものの、これまでの研究から得られた知見を、2022年9月にスペイン・カタルーニャ自治州のジローナ大学で開催される「III International Conference on Revitalization of Indigenous and Minority Languages」において、口頭発表する予定(アクセプト済)である。 なお、この国際会議の時期に合わせて、スペイン・バスク自治州のバスク・ディアスポラ文書館を訪問し、おそらく同館に保管されていると目される一次資料に係るさらなる調査を遂行する予定である。
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Causes of Carryover |
既述したとおり、新型コロナウイルス感染症の蔓延により、予定どおり海外渡航を通した調査を遂行できなかったことが、最大の理由である。 次年度には、これまた既述したとおり、9月にスペイン・カタルーニャ自治州で開催される国際会議において、現時点までに得られた知見をひとまず口頭報告する予定である。また、この会議の前後に、同国・バスク自治州のバスク・ディアスポラ文書館にて一次資料の調査を行う予定である。これらの計画を遂行するための外国旅費に対して、助成金の大半を充当する計画である。 なお、上記国際会議での反応を見て英文誌への投稿を考えており、外国旅費以外の残額は、英文ネイティヴ・プルーフ経費に充てることを予定している。
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