2020 Fiscal Year Research-status Report
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18K11783
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Research Institution | University of Nagasaki |
Principal Investigator |
祁 建民 長崎県立大学, 国際社会学部, 教授 (70448819)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 水利 / 環境 / 河長制 / 水汚染 / 権威主義 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度の研究実績は、まず日本国内における中国河北省・山西省の水利関係資料を収集し、整理した。東京大學東洋文化研究所図書室と国会図書館にて資料収集を行った。また、海外渡航できないので、今までの現地調査資料を整理した上に、研究論文をまとめで、研究書『自治与他治 近代華北農村社会和水利秩序』を出版した。この研究書は中国華北地域における水利秩序の伝統と変遷、水権をめぐって国家と社会との関係を明らかにした。また、研究論文を発表し、中国における水環境保護の政策決定と執行を研究する際に、権威主義体制の視点から分析することは、非常に有効であると確認した。今年度の研究業績は次の6点がある。(1)『自治与他治 近代華北農村社会和水利秩序』商務印書館、2020年9月。(2)「日本戦時動員与村落共同体関係研究的学術史回顧」『南開史学』2020年第1期。査読付き。(3)「中西家族之別与近代中国反礼教的局限」『東亜漢学研究』第10号 2020年9月。査読付き。(4)「戦時日本的中国農村調査与華北日軍的占領政策」『社会科学輯刊』2020年第5期、2020年9月。査読付き。(5)「日本西伯利亜出兵期間対張庫大道的調査」『東亜漢学研究』2020年特別号、2020年12月。査読付き。(6)水環境問題から見た中国の政治構造」『東アジア評論』第13号、2021年3月。査読なし。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
(1)日本国内の華北地域水利関係資料を収集した。 (2)今までの現地調査資料の一部を整理した。 (3)今までの研究成果をまとめて、研究書を出版した。 (4)研究論文5点を発表した。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)今までの現地調査資料を整理し、出版する。 (2)日本国内における中国水利史資料を調査し、収集する。 (3)先行研究を整理し、中国水利環境監察制度や、水利史関係の研究論文をまとめる。
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Causes of Carryover |
海外渡航ができなく、現地調査を実施できないので、次年度使用額が生じた。これから日本国内出張や、図書資料の購入で使用予定である。
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Research Products
(6 results)