2020 Fiscal Year Research-status Report
A Basic Comparative research for the Traditional Pollution-Purification System in the Local Societies and its Contemporary Transformation
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18K11807
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
友常 勉 東京外国語大学, 大学院国際日本学研究院, 教授 (20513261)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 部落史 / ダリト / 皮革産業 / 逵田良善日記 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は、国内調査とインドにおける調査にもとづいて、報告書の作成を行う予定であった。しかし、COVID-19の感染拡大により、インド調査は不可能となった。また、国内調査も制限された。そうしたなかで、文献調査と共同研究においては成果をあげることができた。それらは以下のとおりである。「生政治と同和行政・人権行政」(「部落解放研究」214号、2021年3月、4-25頁)および同誌に掲載されたラフル・シン「COVID-19がインドのダリトに与えた影響―カーストに基づく暴力と司法へのアクセス」、「逵田良善日記」の解読fである(「靖国・天皇制問題情報センター通信」197,199,200号)。また、国内調査については、三重県内の被差別部落での聞き取り調査を実行し、当地での研究会に参加することができた。あわせて県内の部落史についての文献調査を行うことができた。この調査と和泉市内の部落を舞台にした逵田良善日記調査をあわせて、被差別部落の生業とケガレ‐キヨメ体制が近代の部落においてはたしている役割についての整理をすすめることができた。さらに、被差別部落出身者の北米移民について、論考「部落出身者のハワイ・北米移民, 部落解放」797号( 21-31, 2020年)、また、招待講演として、「日本社会の地域差別」日本社会におけるサバルタン研究:東アジアの疎通と相生, 国際会議, 韓国外国語大学校(オンライン開催, 2021年)を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年度に実施するはずだった国内調査とインド調査がCOVID-19の感染拡大のために執行不可能となったため。
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Strategy for Future Research Activity |
COViD-19の感染状況に規定されているが、2021年度中に科研の成果をまとめた報告論文を執筆発表する予定である。その際、国内調査とインド調査については調査の遂行をめざす。それができない場合は、文献調査とその成果を上記報告論文に反映させることをもって代えたい。
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Causes of Carryover |
COVID-19の感染拡大により、国内外の調査が不可能になったため。持ち越した調査および研究成果をまとめた報告論文の発行は2021年度に行う予定である。
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