2020 Fiscal Year Annual Research Report
Survival Strategies of Minorities in South Asia: Towards Cohabitation from Inclusion and Exclusion
Project/Area Number |
18K11826
|
Research Institution | Daito Bunka University |
Principal Investigator |
井上 貴子 大東文化大学, 国際関係学部, 教授 (10307142)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
須田 敏彦 大東文化大学, 国際関係学部, 教授 (00407652)
篠田 隆 大東文化大学, 国際関係学部, 教授 (20187371)
石田 英明 大東文化大学, 国際関係学部, 教授 (80255976) [Withdrawn]
鈴木 真弥 大東文化大学, 国際関係学部, 准教授 (30725180)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 南アジア / 地域研究 / 共棲 / マイノリティ / インド / バングラデシュ / ダリト / ムスリム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、マイノリティ性を背負う人々の声と活動を掘り起こしてきた。彼らが生活世界をいかにして防衛し、政治社会に働きかけ、地域や国境を超えた広いアリーナへの参入を模索しているかを、日常の生存戦略に焦点をあてて分析した。さらに、多様な生活慣習や価値観をもつ集団の中で生きる人々の視点に立ち、上からの包摂的な政策とは異なる「ゆるやか共棲」の可能性を具体例を通じて明らかにした。最終年度は、共同研究の成果を学会で発表し、英文報告書を作成した。 学会発表としては、2020年10月3日、日本南アジア学会第33回全国大会でパネル「インドにおけるマイノリティの生存戦略―『ゆるやかな共棲』に向けて―」を企画し、準備研究会を7月14日に開催した。大会では、空間と時間の共有、寛容で平和的な棲み分けの可能性について報告した。また、井上貴子が「タミルナードゥ州におけるパライヤルの宗教・政治・文化活動―太鼓パライは誰のものか―」、鈴木真弥が「インドのダリト運動にみる権利意識と生存戦略」、石田英明が「現代ヒンディー文学のムスリム作家が描くムスリム像」と題する個別事例の報告を行った。 2020年11月24日の研究会では、篠田隆が「インド・グジャラート州における牧畜カースト若者の公務職挑戦」と題する報告を行った。パキスタン人研究者ムハマド・ズベル氏を招いて「ハラール観光とハラールビジネスにおける新型コロナウイルス感染拡大の影響」と題する報告も行われた。 2021年2月には、"Survival Strategies of Minorities in South Asia: From Inclusion and Exclusion toward Cohabitation"と題する英文報告書を刊行、各所に配布すると共に、デジタル化して本研究ホームページで公開した。また、日本語に加え英語版ホームページも作成した。
|
Research Products
(14 results)