2019 Fiscal Year Research-status Report
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18K11834
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| Research Institution | Institute of Developing Economies, Japan External Trade Organization |
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Principal Investigator |
岡 奈津子 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 新領域研究センター ガバナンス研究グループ, 研究グループ長 (80450493)
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| Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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| Keywords | 賄賂 / 非公式な支払い / 市場経済化 / 腐敗 / カザフスタン |
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| Outline of Annual Research Achievements |
2019年11月、『<賄賂>のある暮らし――市場経済化後のカザフスタン』（白水社）を刊行した。カザフスタンでは役所、警察、裁判所、教育機関から病院まで、さまざまな場面で「非公式なサービス」に値段がつけられ、商品のように取引されている。本書はこれを市場経済化前後の行動様式やメンタリティの変化としてとらえるとともに、その背景として、社会保障や教育分野における国家の役割の後退を指摘した。
本書に関しては以下の媒体に書評、紹介、著者インタビューが掲載された。
週刊ダイヤモンド（11/16）：佐藤優氏「知を磨く読書」／週刊文春（12/5）：鹿島茂氏「私の読書日記」／週刊東洋経済（12/14）：筒井幹雄氏「話題の本 著者に聞く」／日本経済新聞（12/14）：読書欄短評／毎日新聞（12/15）：沼野充義氏「2019年この3冊」／新潮社フォーサイト（12/19）：「７歳少女まで『賄賂』を理解『カザフスタン』の驚愕『社会システム』」／じんぶん堂（12/19）：「入学も成績もカネしだい『<賄賂>のある暮らし』」／All Reviews（12/21）：鹿島茂氏＆松原隆一郎氏対談「『<賄賂>のある暮らし』を読む」／日刊ゲンダイDIGITAL（12/24）：「<賄賂>のある暮らし」／共同通信：小泉悠氏書評、1月上旬～中旬に複数の地方紙に配信／TBSラジオAction（1/16）：パーソナリティ羽田圭介氏、ゲストコーナー出演／週刊エコノミスト（オンライン版1/17、紙版1/28）：「話題の本」／ロシアNIS調査月報（1/20）：服部倫卓氏「ドーム・クニーギ」／小説すばる（2/17）：栗原裕一郎氏「新刊を読む」／毎日新聞（2/23）：沼野充義氏書評「今週の本棚」／月刊公明（3/1）：多摩川陽一氏「話題作の底流を読む」
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
和文単著を予定通り刊行し、英文単著原稿の執筆に取り組んでいる。2019年6月には、英国エクセターで開催された欧州中央アジア研究学会（European Society for Central Asian Studies）での研究発表を予定していたが、病気治療のため取りやめざるをえなかった。
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| Strategy for Future Research Activity |
2020年度は、英文単著（仮題Power and Everyday Influence in Kazakhstan: Informal Exchange after Communism）の原稿執筆を行う。カザフスタンでのフォローアップ調査については、新型コロナウイルス感染拡大の収束状況、およびカザフスタン政府による渡航制限を考慮しつつ、実施時期を検討する。
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| Causes of Carryover |
「７．現在までの進捗状況」で記したとおり、欧州中央アジア研究学会への参加を断念せざるをえなかったため、旅費が未使用となった。その分は、海外渡航が可能になった場合、英文単著刊行のための海外出版社との打ち合わせに使用する予定である。
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