2018 Fiscal Year Research-status Report
International comparison of the integration of tourism policy and cultural policy- from the point of view of cultural tourism
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18K11856
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Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
後藤 和子 摂南大学, 経済学部, 教授 (00302505)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 文化観光 / 文化政策 / 産業政策 / ミュージアム / 工芸産業 / 持続可能な観光政策 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度は、近年、文化政策と観光政策がどのように変化してきたのかを探った。その結果、インバウンドの増加が顕著であること、文化政策が、文化資源の観光への活用や文化産業の創出へと大きく変化していることが分かった。 次に、観光が影響を与えると推測される工芸産業振興政策(文化政策、産業政策)の経緯と効果について検討した。その結果、従来の無形文化財政策や伝統的工芸品産業振興政策が国際的に見て貴重な政策であること、しかし、伝統的工芸品の生産高を維持するほどの効果は得られていないことが分かった。クールジャパン戦略でも、伝統的工芸品のブランディングや輸出振興を行っているが、個別の成功例はあっても、産地全体を活性化するには至っていない。伝統工芸士の数も年々減少している。伝統工芸産地の調査も踏まえ、2018年6月に開催された国際文化経済学会や、同7月に開催された文化経済学会<日本>で発表を行うとともに、クラフトに関する国際比較の本(英語)を海外の研究者とともに作成中である。 次に、観光の影響を既に受けている博物館・美術館の現状と課題について検討した。博物館・美術館もグローバル観光市場の中にある。統計データを収集し、博物館・美術館の数、観客数、運営費、学芸員数等の推移を検討した。また、2019年に京都で開催されるICOM大会の運営委員として、現状を把握することもできた。 博物館・美術館については、挑戦的研究(開拓)「ミュージアムの新たな評価手法構築に関する実践研究―社会的価値と事業改善に着目して」の研究分担者になったため、博物館等と観光の現状について、貴重な情報収集ができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1年目は、先行研究のサーベイ、統計データの確認、現状把握を中心に研究を進めた。また、国際・国内の2つの学会等で発表を行うことができた。また、この研究課題に寄与する研究者や現場の人たちとのネットワークも構築することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、工芸産業やミュージアムを中心に、文化政策と観光政策の政策統合について検討する。特に、2019年はICOM(世界博物館会議)の大会が京都で開催されるため、ミュージアムと観光について、国際比較のための情報収集を行う予定である。 ミュージアムの観客に占める旅行者の割合はどのように変化しているのか、旅行者の割合が多いミュージアムと少ないミュージアムの違いは何か、観光客がミュージアム政策にどのような影響を与えているのか等について、国際比較を踏まえて検討してみたい。
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Causes of Carryover |
年度の途中で、関連する研究の挑戦的研究(開拓)の研究分担者となったためエフォートが変わり、支出が減ったためである。
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