2021 Fiscal Year Annual Research Report
Evaluation of residential block conservation method improving street scenery and traditional architecture in sightseeing site
Project/Area Number |
18K11857
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Research Institution | Hiroshima Institute of Technology |
Principal Investigator |
伊藤 雅 広島工業大学, 工学部, 教授 (70273464)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
天満 類子 九州大学, 人間環境学研究院, 学術協力研究員 (10648512)
金澤 雄記 広島工業大学, 工学部, 准教授 (40646270)
光井 周平 広島工業大学, 環境学部, 准教授 (70612026)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 観光地 / 街路特性 / 伝統的建造物 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、伝統的建造物が立地する観光地における街路修景と、生活基盤の質的向上をもたらす街区整備の評価を目的とするものである。令和3年度は、街路特性を評価するための調査・分析として、宮島・町家通りを対象に,街路景観に及ぼす影響の検討を行った。そして、生活基盤としての伝統的建造物を評価するための調査・分析としては、山口県岩国市の旧城下町において文化的景観の構成要素としての検討を行った。また、宮島においては、宮島町家2棟の常時微動計測を行い、建物と地盤の振動特性について比較したほか、宮島町家の建築年代や生業などの影響による発展の変遷を検討した。 街路特性の調査・分析においては、町家通りの海側に立地する建物または敷地52 件について,間口および建築物のでっぱり/ひっこみを地面レベル、1 階レベル(庇のある高さ)、2 階レベル(軒のある高さ)で計測した。その結果、地面レベルにおいては、平均値が-1.585mと空き地や駐車場利用によるひっこみの影響が表れた形となっていた。 伝統的建造物の調査・分析においては、岩国城下町地区の空き家となった町家が文化的景観の構成要素となりうるかを現地調査に基づいて検討した結果、出格子構えの居住性の暮らしが維持されていたが、空き家となり今後は地区との関係性をうまく利用する暮らしや商業活動を続ける必要性を指摘した。また、宮島町家の検討では、常時微動計測の結果、計測したうちの1軒の町家では、隣接する両隣の家屋の存在が建物の振動特性に影響している可能性が示唆された。建築年代の検討では、江戸中期から昭和前期までの宮島町家66件を対象とした二階の分析により、他地域の一般的な町家の変遷と比較すると、宮島町家では二階の発展が少し早いことを確認した。
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Research Products
(7 results)