2021 Fiscal Year Research-status Report
Anthropological analysis of wine tourism policies from international comparative perspectives
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18K11861
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Research Institution | Ryutsu Keizai University |
Principal Investigator |
児玉 徹 流通経済大学, 流通情報学部, 教授 (50420592)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ワイン / 観光/ツーリズム / 地域ブランド / 地理的表示 / テロワール / ブドウ品種 / 環境保全 / 政策人類学 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度においても、コロナ禍のために、当初予定していた海外及び国内におけるフィールドワークは実施困難な状況であったため、予定を変更し、関連文献の収集及び分析を集中的に実施し、その分析結果の発表を適宜行った。 この過程において、本研究者が2020年度から参加した国際書籍プロジェクトの成果物として、英語版書籍「Sustainable and Innovative Wine Tourism: Success models from around the world」(全376ページ)とそのスペイン語版書籍(全392ページ)が、スペインの金融機関Cajamar Groupの出版部門から同時に出版された。本国際書籍プロジェクトには、日本から参画した本研究者を含め、世界の様々な国々の総勢33人の研究者が参画し、それぞれの国に関するワインツーリズムの現状と課題、将来展望などについて論じた章(本研究者は日本のワインツーリズムに関する章)を分担執筆した。 なお上記書籍は、世界最大のワインに関する国際機関である国際ブドウ・ワイン機構(OIV/本部:フランス・パリ)より、2021年度の「OIV賞」を、「カテゴリー:ワイン経済分野」において受賞した。 さらにワイン産地に関する地域ブランドの重要構成要素としての「ブドウ品種」に着目し、海外及び日本の様々なワイン産地の地域ブランド形成において、当該産地で生産されるワインの原料ブドウの品種選択が如何なる影響を及ぼすのか、という点について分析調査を実施し、その分析調査の成果物として「ブドウ品種を軸に据えたワインの地域ブランドを考える視点:海外動向の分析から」(物流問題研究 (71), 171-193)と「日本ワインに関する地域ブランド政策とブドウ品種」(季刊「国際貿易」 126 , 141-161)を、それぞれ発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2021年度においては、コロナ禍のために、当初予定していた海外及び国内におけるフィールドワークは実施できない状況であったが、上述のとおりこの状況に柔軟に対応し(上記の「研究実績の概要」を参照)、研究成果をコンスタントに生み出して、国内外に向けて発表してきている。2022年度は、コロナ状況を見極めながら、国内外におけるフィールド調査を実施していきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ禍がいつ収束するのかは依然として不明瞭ではあるが、日本国内においては、徐々に収束する兆しも見え始めている。2022年度においては、状況を慎重に確認しながら、日本国内の調査対象地を中心に適宜フィールド調査を実施しつつ、海外の調査対象地についても可能であれば適宜フィールド調査の予定を組み、調査研究を実施していく。同時に、インターネットを駆使した調査や文献調査を集中的かつ継続的に実施していく。そして、研究成果の国内外に向けた発表に取り組んでいきたい。
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Causes of Carryover |
コロナ禍により当初の予定通りの調査が実施できなかったため。
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