2021 Fiscal Year Annual Research Report
Effectiveness and limitation of applying the multi-stakeholder perspective to the tourism destination competitiveness model
Project/Area Number |
18K11872
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Research Institution | Tohoku Gakuin University |
Principal Investigator |
村山 貴俊 東北学院大学, 経営学部, 教授 (20285654)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松岡 孝介 東北学院大学, 経営学部, 教授 (30453351)
秋池 篤 東北学院大学, 経営学部, 准教授 (90758864)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 観光地競争力 / 観光地ステークホルダー / 観光地経営組織 / 持続可能な観光 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、以下の2つの研究を行った。 第1に、新型コロナウイルス感染症の影響により作業が遅れていた宮城県の観光地の観光地競争力を分析した英語論文を、オーストラリアの研究者と協議して完成させ、海外ジャーナルに投稿した。現在、査読者からのコメントに基づき修正を進めており、2022年度中の公刊を目指している。本研究は、観光地を実際に訪れた観光客(需要サイド)と観光地で活動する企業(供給サイド)の両面から、観光地の競争力を把握・測定する研究であり、地方自治体などが策定する観光発展戦略を支援することを狙っている。 第2に、研究代表者・村山貴俊が単著『観光学概論-海外文献を読み解く』を公刊した。第1章では、本研究の主要テーマである観光地競争力に関する先行研究のレビューを行った。そこでは、観光地競争力の初期の理論研究と初期の実証研究に加えて、その後の観光地競争力の研究の進展を分析した。第2章では、観光地を構成するステークホルダーの特定とステークホルダー間の関係性(ネットワーク)を分析した既存研究について考察し、観光地ごとに重要なステークホルダーの存在やステークホルダー間の関係性が異なることを指摘した。第3章では、それら多様なステークホルダーの活動を調整する観光地経営組織=DMOの活動と役割を分析した既存研究を検討した。さらに、第5章では、観光地の競争力の構築だけでなく、持続可能性の視点にも目を向ける必要性を指摘した。本書で考察した内容は、上記の英語論文でも活用されている。 【参考文献】村山貴俊『観光学概論-海外文献を読み解く』創成社、2021年。
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