2018 Fiscal Year Research-status Report
サービス人材の業務能力と問題解決スタイルが顧客価値に与える影響:旅館を中心に
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18K11885
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Research Institution | Tezukayama University |
Principal Investigator |
姜 聖淑 帝塚山大学, 経済経営学部, 教授 (70511294)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 高度専門サービス / おもてなし経営 / 潜在的業務能力 / 問題解決スタイル / 旅館 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度には、「おもてなし」に代表される日本的接客サービスの観点から高度専門サービスの生成とプロセスを明らかにしようと理論的研究を行った。 また、どのような日本的接客行為が顧客価値を高めるのかについてより体系化することを目的とした。日本の接客現場におけるサービス内容を具体化するために、顧客の仕草や態度から顧客要求を推察し、適切な間を読みながらサービスを提供するプロセスを分析した。分析に向けて、いくつかの事例を中心に国内・外研究協力者と意見交換を行い、より日本固有の接客スタイルを明らかにしようとした。実際に、韓国の顧客と日本の顧客がどのように実行されたサービスに対するどういった評価をするのかについて、大手リゾート会社の顧客コメントシートを入手した。そのデータをコンテクスト分析を実施している(進行中)さらに、より科学的分析を実施するために、モデル構築を試みた。その基礎研究のために日本で最も接客サービスが評価される旅館と最近、おもてなしデザインで注目される旅館を対象に経営者インタビューとフィールドワークを実施した。その調査結果などを含むいくつかの成果をまとめ国際学会に投稿し、投稿した論文は2019年7月に発表が確定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は理論を整理し、モデル構築を試みた。モデル構築のためにおもてなし経営で評価される旅館2箇所で経営者へのインタビューとフィールド調査を実施した。
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Strategy for Future Research Activity |
人による「おもてなし」サービス価値の源泉をより体系化するためにモデルを構築する。そのモデルをサービス現場(旅館)を対象に定量的調査を実施する。その調査分岐を基づいて、国際学会で発表し、多数の研究者からのフィードバックを試みる。フィードバックされた内容をより具体的に考察し、再度モデルを修正し、接客従業員の業務能力に関する尺度を作成する。一方、持続的文化観光(ビジネス)について、国外事例調査を計画する。文化観光についてはフランスを選び、文化的要素と観光サービスのシステム化などを参考にしながら異文化の魅力度を測る。同時に旅館の生活文化のビジネス化などについて、より「おもてなし」の強みをどのように実践すべきなのかを高度専門サービスの特徴から明らかにする。
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Causes of Carryover |
調査対象国、フランスの国内政治の不安定により出張を延期した。その未使用額は本年度改めてフランス調査に使用予定である。
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Research Products
(1 results)