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2023 Fiscal Year Research-status Report

ワインツーリズムの空間的展開と地域の変容に関する総合的研究―スペインを事例にして

Research Project

Project/Area Number 18K11887
Research InstitutionKurume University

Principal Investigator

畠中 昌教  久留米大学, 経済学部, 准教授 (40461470)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2025-03-31
Keywordsスペイン / ワインツーリズム / 持続可能性 / ワイン生産地域 / 原産地呼称制度 / バスク州 / アストゥリアス州 / 景観
Outline of Annual Research Achievements

R5年度はコロナ禍が収まり、ウクライナ紛争や円安といった不安要素はあったものの、海外渡航の制限はなくなった。したがって、2020年春以来3年ぶりとなるスペイン現地調査を行った。ワインツーリズムに関しては、DOCリオハにおけるワインツーリズムの最新動向の確認とこれまでの調査のフォローアップのため、2023年9月~10月に、スペインのマドリッド州、バスク州、リオハ州において現地調査を実施した。
具体的には、DOCリオハとバスク州・リオハ州に関してスペインで刊行された関連書籍、論文、公共・民間機関が発行する調査報告書・統計・パンフレット・地図類,ウェブサイトに掲載された情報を入手したほか、関連機関・専門家への聞き取りと観察を行った。
今回の調査の成果としては、これまで調査が出来ていなかったバスク州における観光・農業・商工関連の機関・団体にヒヤリングが行えたこと、そしてコロナ後のワインツーリズムの現状を実際に観察できたことである。リオハ州側についてはワインツーリズム関連機関・団体への追加調査が行え、さらにワイン蔵やレストランを観察できたことも重要であった。
上記の調査に加えて、オープンデータなどウェブサイト上に公開されているものを集めるとともに、これまでの現地調査で繋がりのできた関係者には電子メールやビデオ通話アプリなどを利用したフォローアップや追加調査を行った。また、これまでに入手した資料や情報については整理と分析を進めた。ここまでに得られた研究成果の一部は、学会報告などの形で公表した。
以上より、新型コロナウイルス感染拡大やウクライナ・ロシア紛争により遅れていた研究は、一定の進展を得られたといえる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

R5年度は、ワインツーリズムの空間的展開に関する現地調査を継続しつつ、ワインツーリズムが対象地域に及ぼすインパクト、調査・分析方法の再検討についても研究する予定であった。
この年度はようやくマドリッド・バスク・リオハ州での現地調査が行え、一定の調査結果が得られた。また、MOOCなどを活用して調査・分析方法の再検討を行い、日本からでも実施できるような電子メールやビデオ通話アプリを利用したフォローアップも継続した結果、これまでの調査の遅れをある程度取り戻せたものの、まだ再調査ができていない対象地域が残っていることから、進捗状況はやや遅れていると言える。

Strategy for Future Research Activity

R6年度には、R5年度までに再調査できなかった、バリャドリッド県・アストゥリアス州における一次資料収集、聞き取り、参与観察などに関する本調査、ワインツーリズムが対象地域に及ぼすインパクトの検討を行い、データの整理と分析を行うことで研究成果をまとまった形にすることを目指す。
日本、スペイン共に新型コロナウイルス感染による行動制限は緩和されたものの、ウクライナ・ロシア紛争、急激な円安ユーロ高は現地調査にとってマイナス材料である。引き続き情報収集に努め、安全かつ柔軟な現地調査に務めるとともに、必要な渡航期間確保が難しい場合でも可能な限り研究をすすめる体制を構築する。
また、R5年度までに入手した先行研究、資料、データの整理を継続し、事例分析を行うことを継続すると共に、研究枠組み、分析方法の充実と見直しを行う。そして、引き続き研究結果の発表準備を進め、国内外の学会にて報告を行い、他の研究者の意見や批判を得て、学術論文として発表し、研究成果報告書の作成に反映させる。

Causes of Carryover

R5年度は、科研費に加えて、所属大学の個人研究費などが使用可能であったため、所属大学の研究費をまず使用し、不足部分を科研費で補った。一方、3年ぶりにスペインでの現地調査を実施したが、円安ユーロ高で予想以上に経費がかかり、予定より少ない額が未使用予算となっている。
R6年度は、アストゥリアス州など再調査がまだの州・市において一次資料収集、聞き取り、参与観察などを行い、各対象地におけるワインツーリズムの空間的展開と地域への影響を確認することを考えており、現地渡航が難しい場合は遠隔手段を用いた調査を行う。
未使用予算については、R6年度度予算に繰り越し、消耗品、旅費、書籍・物品費などとして有効利用する。

  • Research Products

    (4 results)

All 2024 2023

All Journal Article (1 results) Presentation (3 results) (of which Invited: 2 results)

  • [Journal Article] スペイン北部ピコス・デ・エウロパ国立公園の100年2023

    • Author(s)
      畠中昌教
    • Journal Title

      スペイン史学会会報

      Volume: 131 Pages: 3-4

  • [Presentation] スペインのワイン生産地域とワインツーリズム2024

    • Author(s)
      畠中昌教
    • Organizer
      田主丸郷土会2023年度地域史講座 第2回.2024年2月24日
    • Invited
  • [Presentation] 2023年度の研究成果報告2024

    • Author(s)
      畠中昌教
    • Organizer
      久留米大学比較文化研究所地中海地域研究部会研究会.2024年3月28日
  • [Presentation] サンティアゴ巡礼の道とガリシア観光:緑・青・灰2023

    • Author(s)
      畠中昌教
    • Organizer
      バルセロナ文化センター Centre Cultural Barcelona (CCB) サンティアゴ巡礼の道セミナー.2023年7月29日
    • Invited

URL: 

Published: 2024-12-25  

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