2021 Fiscal Year Research-status Report
A Social Anthropological Research on the Development and Transformation of Tourism in the Mediterranean Region of Turkey with a Focus on Roads and Local Footpaths
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18K11888
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Research Institution | Fukuoka Jo Gakuin University |
Principal Investigator |
田中 英資 福岡女学院大学, 人文学部, 教授 (00610073)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 文化遺産 / 観光開発 / トレッキングツーリズム / トルコ / 地中海 |
Outline of Annual Research Achievements |
当初の計画であれば2020年度が最終年度であった。しかし、新型コロナウィルス感染症の蔓延のため渡航調査等ができず補助事業期間を延長を申請し、これが認められた。しかしながら、2021年度も新型コロナウィルス感染症の蔓延状態は続いたため、現地への渡航を含めた調査ができない状況となった。 こうした状況のなかで進めていたのは、2021年3月に行われた国立民族学博物館主催の連続ウェブ研究会「文化遺産実践における身体とモノ―集合的健忘に抗するための文化伝達」での口頭発表(「われわれはリュキア出身のトルコ系牧畜民だ」―南トルコ、テケ半島の観光状況におけるローカル住民と「遺産」の道の関係の変容)の英語論文化である。これはウェブ研究会の成果を書籍化するプロジェクトの一環であり、"We are Turkish nomads from Lycia”: The changing relationship between the locals and mountain paths as ‘heritage’ in the context of tourism in Teke Peninsula, south Turkey."というタイトルの第一稿は編者に提出済みである。ただし、2021年度内に出版の目処が立つまでには至らなかった。書籍化に向けた動きは2022年度に具体化する予定である。 新型コロナウィルス感染症の問題が続いたためにトルコに渡航しての補足調査ができなかったため、研究費の使用は論文執筆のための書籍購入に留まった。旅費を中心として計上していた研究費のほとんどが未費消残となったたこともあり、再度補助期間延長願いを提出し、承認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年度に続いて2021年度も現地調査のためのトルコ渡航ができなかったことは、研究進捗の上では大きな支障となっている。成果公表のための英語論文化については、第1稿自体は書き上げているが、出版には至っていない。以上のことから進捗は遅れていると評価せざるをえない。
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Strategy for Future Research Activity |
再度補助期間を申請したこともあり、2022年度はこの2年間できなかったトルコに渡航しての現地調査を実施したいと考えている。実施にあたっては、感染状況には十分注意する。新型コロナウィルス感染症の影響についても調査し、それを反映させる形で研究をまとめていきたい。 合わせて、2021年に第1稿を書き上げた英語論文を含め、研究成果の積極的な公表にも力をいれたい。
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Causes of Carryover |
研究費の大部分はトルコでの現地調査のための渡航費用として計上していた。2020年3月以降深刻化した新型コロナウィルス感染症の蔓延のため、2020年度はトルコに渡航しての補助期間を1年延長したが、この感染症の影響は2021年度も継続したため、トルコでの現地調査が不可能となった。 再度の補助期間の延長が認められた2022年度は十分な準備をしたうえでトルコへの現地調査を実施し、これまでの研究で足りていない部分を補い、最終成果をまとめていく予定である。
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