2018 Fiscal Year Research-status Report
卵子提供・代理出産に関わる当事者への支援と生殖補助医療の法制度化に向けた課題
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18K11896
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
日比野 由利 金沢大学, 医学系, 助教 (40362008)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 卵子提供 / 代理出産 / 生殖補助医療 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年7月と10月にインドのニューデリーで生殖補助医療の調査を行なった。代理出産ツーリズムを受け入れていたインドでは、現在外国人の依頼は禁止され、インド人の男女カップルのみを対象に、親族間の利他的代理出産を合法化する代理出産法案の導入が検討されている。親族間代理出産導入に関する人々の認識や意見について聞き取りを行い、また、現在の代理出産の状況について、実態調査を行った。 これまでの調査結果に基づいて、2018年6月に比較法学会(提供型生殖補助医療(代理懐胎を含む)における人権保護の課題) で「代理出産者への配慮の可能性~インド、タイの実情と変化を素材に」と題して話題提供を行った。2018年10月にお茶の水大学て行われたセミナー「IGSセミナー生殖領域」で「世界の代理出産の現状~商業的代理出産から利他的代理出産へ」と題して報告した。さらに、2019年3月に日本大学で開催されたシンポジウム「アジアのリプロダクションは今 生殖補助医療とジェンダー」でも「アジアの生殖補助医療-生殖医療ツーリズムの拡大から廃止、法制度化へ」と題して報告した。 以上の現地調査や研究報告に基づいて、現在論文化を進めている。 また、当事者向けのセミナーとして定期的に開催してきた「卵子提供・代理出産で家族をつくる」を2018年5月(http://hibino.w3.kanazawa-u.ac.jp/img/summary20190106.pdf)、及び2019年1月(http://hibino.w3.kanazawa-u.ac.jp/img/seminar_20180512.pdf)に東京の日本未来科学館で開催し、研究代表者が「遺伝的繋がり、生物学的つながり」、「海外での治療、検討すべきポイント」として報告を行った。セミナーのまとめを作成してウェブ上で公開し、誰もが参照できるようにした。 次年度に予定している海外の研究滞在の準備として、オーストラリアの生殖医療について現状を把握するべく情報収集を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
国内、海外の双方で研究活動を行うことができ、それらの成果を用いて論文の執筆を進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、オーストラリアのメルボルン州、ニュージランド等で調査を行う。オーストラリアと日本との比較研究を行い、随時、論文化する。その際には、研究調査のみならず、当事者に役立つ情報の収集を行うことを計画している。その内容を、当事者向けのセミナーでも公開する。
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Causes of Carryover |
今後、オーストラリアでの調査を終えてから国内での調査を行うこととする。
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[Book] 医事法辞典2018
Author(s)
甲斐 克則
Total Pages
592
Publisher
信山社出版
ISBN
978-4797270150
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