2020 Fiscal Year Research-status Report
イオン穿孔技術を用いた光触媒ナノコーンアレイの開発
Project/Area Number |
18K11936
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Research Institution | National Institutes for Quantum and Radiological Science and Technology |
Principal Investigator |
越川 博 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 高崎量子応用研究所 先端機能材料研究部, 主任技術員(定常) (00354936)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
臼井 博明 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60176667)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | イオン穿孔 / ナノコーン / 光触媒 / 二酸化チタン / ポリイミド / テンプレート |
Outline of Annual Research Achievements |
太陽光エネルギーを利用する場合、表面形状をナノコーンアレイにすると、表面反射率が低下して吸収効率が高くなる。本研究では、イオン照射と化学エッチングの組み合わせにより、高分子膜にイオン一つの軌跡に沿った円すい形状のナノ穿孔を形成し、これをテンプレートとした光触媒ナノコーンアレイの作製技術を確立し、光吸収率と反応効率の高い水素製造膜の開発をめざしている。昨年度は、酸化チタンの電気泳動電着法による製膜から真空乾燥による製膜、400℃の熱焼成に変更し、その熱焼成に合わせて穿孔膜の基材をポリイミドに変更をしてナノコーンアレイが作製できるかを検討した。 今年度は、色素増感剤を用いた光触媒機能の最適化および水素製造の試みる予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、イオン照射に必要な試料作製ができず、本研究を1年延長して次年度に再開することとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
色素増感剤を用いた光触媒機能の最適化および水素製造の試みる予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、イオン照射に必要な試料作製ができず、本研究を1年延長して次年度に再開することとした。
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Strategy for Future Research Activity |
作製したナノコーンアレイに水中で疑似太陽光を照射し、水素製造実験を行う。水素発生量から変換効率を算出し、ナノコーンアレイ形状の最適化及び光触媒材料の最適化を検討する。 構築した光触媒ナノコーン構造の機能を高めるため、有機色素を吸着させ、色素増感効果を検討する。光吸収効率が高く、光触媒への電界分離・移動が容易であり、太陽光スペクトルとの親和性に優れ、ナノコーン構造への吸着性に優れた色素を探索する。
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Causes of Carryover |
色素増感剤を用いた光触媒機能の最適化および水素製造を試みる予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、イオン照射に必要な試料作製ができなかったため。本研究を1年延長して次年度に再開することとし、試料作製に充当する。
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Research Products
(2 results)