Development of trajectory-controlling acceleration device for high-intensity ion beam from a laser ion source

2021 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 18K11937
• Research Institution: National Institutes for Quantum Science and Technology
• Principal Investigator: 柏木 啓次 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 高崎量子応用研究所 放射線高度利用施設部, 主幹研究員 (30391303)
• Project Period (FY): 2018-04-01 – 2022-03-31
• Keywords: レーザーイオン源 / 重イオンビーム

Outline of Annual Research Achievements

本研究では、レーザーイオン源からのイオンビームを加速管で加速する際に、ビーム自身のクーロン反発力によるビーム発散やイオン種ごとの軌道の違いに起因したビーム損失を抑制するため、この反発力が顕著に現れる数10keVまでの領域において、ビーム軌道の制御によりビーム損失を抑制して加速する技術を開発する。
令和3年度はプラズマからのイオン引き出しシミュレーションに基づいてビーム引出電極及び軌道制御用電極の設計を行い、製作した電極系を用いてビームの引出・軌道制御実験を実施した。
1）プラズマからのイオン引き出し・軌道制御シミュレーション：ビーム引き出し領域からビーム集束領域までParticle-in-cell法による粒子挙動シミュレーションを行い、集束電極の設計検討を行った。集束電極間隔・電位を変えて電極系下流の粒子分布を求め、最も集束力の調整幅が高くなるよう、集束電極の開口径及び電極間隔を決定した。
2）ビーム引出・軌道制御用電極の設計・製作：1で決定した電極を実現する装置全体の設計及び製作を行った。電極系は既存のソレノイド電磁石内でビームを引き出すためのプラズマ輸送電極、ビーム引き出し電極、そしてビーム集束用の3連の電極で構成される。
3）ビーム引出・軌道制御実験：製作した電極系をレーザーイオン源下流に設置し、ビーム引き出し加速実験を行った。レーザーイオン源で生成したプラズマからビームを引き出した上で、集束用電極の電位を変更することにより軌道制御できることを確認した。