2021 Fiscal Year Research-status Report
動植物を投影対象とし形状と動きを考慮したプロジェクションマッピングの作成支援研究
Project/Area Number |
18K11956
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
森本 有紀 九州大学, 芸術工学研究院, 助教 (20553754)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 浩史 九州大学, 芸術工学研究院, 准教授 (20512627)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 動的プロジェクションマッピング / 動植物 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、動植物を含む森や水のある環境に対してインタラクティブにコンテンツを適用できる動的プロジェクションマッピング(DPM: dynamic projection mapping)の作成を支援するシステムの研究開発を目的とする。本研究では、現状では設置コストや技術面に困難があった複雑な形状や、マーカー無しで局所的変形のある複数対象への自動追従を行うPMを可能にする。PMのコンテンツデザインにおいても、作成にかかる人的コストなどの面で、現状では手軽に扱うことができないが、本研究では、コンテンツを自動生成するアルゴリズムを開発し、意図的な編集をインタラクティブに実現するPM支援システムを作成する。これらの研究成果により、動物や樹木への精緻なライトアップイルミネーションや動植物園や水族館での新たなコンテンツが制作可能となり、教育・広告・観光などへの応用が期待できる。これまでに行った研究では、小規模な対象に関してDPMの自動生成が可能となってきた。その中で、本研究では、特に中規模以上の投影対象に発展することおよび投影対象を広げること、そして、持ち運び可能なプロジェクションの自動生成システムを開発することを主な目的とする。 本年度は、植物への動的プロジェクションマッピングの自動生成における計算コストの削減による高速化と大規模化、および、投影対象を広げる試みとして様々な動植物への応用研究を進めた。大規模化の研究の完遂に吐いたらなかったが、キノコやハリネズミなどへのDPMの自動作成を行い、作品制作へ応用することができた。また実績として、2021年には6つの論文発表や学会発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は予定としては大規模化を進めるのがメインであったが、どちらかと言えば投影対象を広げる実験が進んだため、全体としての進みはおおむね順調と言える。大規模化の方では、枝ごとの領域分割を試みたが、途中で、実時間で追従できる葉の数を増やす方向性にシフトした。投影対象を広げる試みとしては、蚕の幼虫の他に、キノコやハリネズミの追従を行うことができ、応用として映像作品の制作などを行った。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の方策として、投影対象の大規模化に関しては、追従できる対象の数を増やせるよう、計算の高速化を行う。また、投影対象を広げる試みとしては、針葉樹の葉先などを対象とできるよう実験を行うことで、より細かいものに対応できるようにする。
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Causes of Carryover |
本年度、支出が予定より少なかったのはコロナウイルスの対策のために学会などの開催が全てオンラインになったためであるのが主な理由である。次年度では、前年度までの分も含めて、学会参加を対面で行うことを予定している。
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Research Products
(5 results)