2018 Fiscal Year Research-status Report
Research for the spatial design approach to actualize the safe use of station plaza
Project/Area Number |
18K11975
|
Research Institution | Osaka Sangyo University |
Principal Investigator |
船曵 悦子 大阪産業大学, デザイン工学部, 准教授 (60369519)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
櫻木 耕史 岐阜工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (90781790)
片山 一郎 近畿大学, 生物理工学部, 准教授 (70369916)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 駅周辺広場 / 注視 / 視線測定 / 歩行 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、利用者にとってより安全安心な公共空間、特に駅周辺広場を実現するために、空間計画する際の指標を見出すことにある。各広場において、広さの違いによらず、立ち止まり行動の多発エリアが存在する。立ち止まり行動の発生要因は、外的要因である空間構成要素(その空間に設置されたもの:案内板、ベンチ、時計台、モニュメント等)と利用者個人の内的要因(スマートフォン、キャリーバックの使用等)に大別できる。立ち止まり行動の多発エリアでは、外的要因に内的要因が絡む場合が多い。例えば、サイン案内の前で位置確認をするために立ち止まる者と、歩きながらのスマートフォンの使用によって、周囲速度より低速で歩く者との衝突が挙げられる。その結果、公共空間の利用における活動の阻害や急な立ち止まり行動が招く衝突により、子ども連れや高齢者にとって危険な状況が見られる。 これまでに、第三者的視点で駅周辺広場を利用する人が停留・滞留する位置について分析してきた。今年度は、駅周辺広場の空間要素や停留・滞留者が歩行者に与える影響を明らかにするために、アイトラッカーを用いて歩行者の注視対象物を抽出し、分析を行った。 調査対象とした大阪駅の「時空の広場」では、被験者の歩行速度および注視時間の割合は、利用者密度に関わらず被験者内でほぼ一定であったが、注視対象物を〈水平要素〉〈人〉〈建物要素〉〈上下移動〉〈設備〉〈垂直要素〉に分類して分析したところ、〈水平要素〉、〈人〉、〈建物要素〉に対する注視頻度には、人口密度の影響が見られた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
アイトラッキング(視線計測)装置を用いた調査を大阪、名古屋、東京で行った。大阪での調査データについて分析を行い、注視フィルタの有効性について検討した。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は、調査対象地を増やすこととデータ数を増やすことで、より安定した結果が見込まれる。その上で、データ分析・統計学が専門分野である研究分担者と密に連携し、調査で得たデータをもとに詳細な分析を行っていく予定である。
|
Causes of Carryover |
今年度は、観察調査を主として研究を遂行したため、次年度へ繰越す研究費が発生した。
|