2020 Fiscal Year Research-status Report
作られる物と使われる物が記述された大規模文書群の検索に関する研究
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18K11986
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
安川 美智子 群馬大学, 大学院理工学府, 助教 (70361384)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 情報検索 / 情報組織化 / 情報資源の構築・管理 / 自然言語処理 / データベース |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は研究実施計画の通り、クラウドソーシングを用いた単語概念の調査を行った。具体的には、これまでに実施したクラウドソーシングによる調査(「料理名」と「食材名」の関係について調査)で得られた知見をもとに、「料理名」と「料理の写真」と「食材名」の連想的な関係をクラウドソーシングのタスクにより調査した。本調査で収集したデータを2021年度以降の研究でも活用する予定である。
また、2020年度の研究では、大学における教育IRの観点から、「大学の図書館所蔵情報」のデータベースを用いて、大学で学ぶ専門的な学問分野の時系列的な推移を分析する手法を検討した。具体的には、大学における所蔵書籍の多い分野となっている学問分野のうち、日本十進分類表(NDC)区分表の8つの分類 Information Science (007), Japanese History (210), Business Management (336), Social Welfare(369), Internal Medicine (493), Hygiene, Public Health, Preventive Physician (498), Poetry (911), Novel, Story (913)について、過去20年間の期間に、書籍のタイトルに含まれる特徴に大きな変化があったかどうかについて、文書自動分類の5つのアルゴリズムを用いて分析する手法を検討し、得られた知見を国際会議DSIR2020のポスター発表で報告した。
さらに2021年度以降の研究の準備として、「大学の研究者の研究費獲得状況」のデータベースと「大学の図書館所蔵情報」のデータベースの横断的分析を行う手法について検討し、得られた知見を、国内研究集会MJIR2020の口頭発表で報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実施計画の通り、2020年度の研究を進めることができており、研究期間の後半で取り組む技術課題の検討、および、得られた知見について成果発表を進めていることから、本研究課題はおおむね順調に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題の重要な技術課題は、「作られる物と使われる物が記述された大規模文書群」の検索手法の検討であり、「料理名、料理の写真、食材名」のデータのみならず、「大学の研究者の研究費獲得状況」のデータベースと「大学の図書館所蔵情報」のデータベースについても視野に入れることで、「検索したい物」と「その属性データ」の関係を多面的な観点から考察できると考えている。データの見た目は異なるが類似のデータ構造を持つ具体的なデータベースを複数用いることにより、検索技術の本質をとらえた高い検索コア技術を検討し、研究分野の理論と実践の両方の面から、今後の研究推進に取り組んでいく考えである。
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Research Products
(3 results)