A foundational studies for sharing and utilizing Islamic Area Studies Information Resources in Japan

2019 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 18K11988
• Research Institution: The University of Tokyo
• Principal Investigator: 徳原 靖浩 東京大学, 附属図書館, 特任助教 (80612358)
• Project Period (FY): 2018-04-01 – 2021-03-31
• Keywords: イスラーム地域研究 / 情報資源組織 / 中東研究 / サブジェクトライブラリアン / 多言語資料

Outline of Annual Research Achievements

前年度に引き続き、研究図書館においてイスラーム地域研究の情報資源を効率的に収集・整理・利用する方法を検討すべく、情報収集および出張を行った。
情報資源組織分野に関連して、5月に東京大学東洋文化研究所においてアジア資料目録作成ワークショップ「ペルシア語とアラビア語編」を開催し、大学図書館や国立国会図書館、その他研究機関の関係者と、アラビア文字資料の目録作成に関する課題を共有した。また、6月にMELCom International年次大会（於ナポリ）に参加し、欧州の中東専門ライブラリアンらと情報交換を行った。特にエジプト・カイロのドミニコ会東洋研究所の蔵書目録Alkindi、英国主要大学による合同写本カタログFIHRISTの担当者・関係者とメタデータ等について、担当者と情報交換を行った。さらに、今後の目録作成ワークショップにおけるレクチャーの参考とするため、7月に日本図書館研究会の情報組織化グループの研究例会（於近畿大学）に参加した。
資料の収集方法の開拓に関して、11月にシャールジャ（アラブ首長国連邦）およびイスタンブル（トルコ）の国際ブックフェアを訪問し、アラビア語・トルコ語などの電子書籍を含む出版物の概況を確認した。出張中にドバイに建設中の湾岸地域最大級となる図書館、モハンマド・ビン・ラーシド図書館の収集を担当するアドバイザーと、アラビア語資料の収集および図書館における電子書籍の利用について情報交換を行った。

Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

資料収集や情報交換は順調に進んでいるが、本務との兼ね合いでアウトプットに遅れが生じている。2020年度5月に予定されていたMELComの年次大会にエントリーしていたが、新型コロナウイルスの感染拡大により9月に延期となり、計画全体の執行を見直す必要が生じている。

Strategy for Future Research Activity

最終年度はこれまで同様新しい情報を収集するとともに、成果公開に注力する。新型コロナウイルスの感染拡大によって懸案となっているワークショップの開催について、遠隔通信による開催を検討する。
同様に、海外出張も実施の可能性を見極めつつ、ウェブ上での情報公開およびツールの作成に比重を移していくこととする。具体的には、過去に作成した、目録作成者向け特殊文字入力ページのウイグル語、キリル文字諸言語などのセクションを追加し、研究者と目録作業者の双方に役立つポータルサイトを公開する。

Causes of Carryover

新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、年度末のワークショップの開催が計画できなくなった。また、参加を予定していた日本図書館研究会の研究例会が次年度に延期となったため国内出張がキャンセルとなった。
延期された研究会については次年度の参加を予定し、ワークショップは遠隔での開催も視野に入れながら次年度の開催を検討する。