2018 Fiscal Year Research-status Report
Research on Anonymizing Technology and Whistleblowing Platforms
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18K11993
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Research Institution | Surugadai University |
Principal Investigator |
八田 真行 駿河台大学, 経済経営学部, 准教授 (70608893)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 匿名化技術 / ダークウェブ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、TorやI2Pに代表される「匿名化技術」と、それらを用いた内部通報プラットフォームに関して、その実態や、法的・社会的な位置づけを明らかにすることを目的としている。 その一環として本年度は、いわゆるダークウェブの一種であるI2Pネットワーク用の検索エンジン、legwork.i2p/ransack.i2pを開発し、公開した。ダークウェブ向けの検索エンジンは、Tor向けのものはすでに存在したが、I2P向けの本格的、実用的なものはこれが初である。これにより、従来把握が難しかったダークウェブ上のコンテンツの把握が容易となった。 またこれに関連して、TorクライアントのJava実装であるOrchidの開発を行った。いわゆる出口ノードが存在し、通常のウェブへのアクセスが可能なTorと違い、I2Pは基本的に閉じたネットワークとして設計されていたが、I2PのJava実装にOrchidプラグインを組み込むことで、Torネットワーク経由で通常のウェブへ容易にアクセスできるようになった。これにより、I2Pの内部通報プラットフォームへのさらなる応用が見込めると考えられる。 また、サーバ上での運用が原則となる従来の内部通報プラットフォームとは違い、ユーザ個々人の手元での実行が基本となる、分散型、非同期型の匿名コミュニケーションプラットフォームであるSyndieを改良した。これにより、Syndieは最新のJava環境でも機能するようになった。また、Syndieの一般向けガイドを執筆し公開した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究そのものは特に問題無く推移していると考えているが、ソフトウェアの開発に時間を取られがちなので、論文化を急ぎたい。
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Strategy for Future Research Activity |
予定通り、今後は内部通報プラットフォームの実態調査とデータ整理、論文化へと移りたい。
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Causes of Carryover |
国際学会への出張旅費等への利用を見込んでいたが、今年度に関しては他の資金源(企業等や先方からの招待)でまかなえたため。
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Research Products
(4 results)