2022 Fiscal Year Annual Research Report
Digital Reproduction of Bugaku in the Bugaku Mandala-ku and Its Application -A Case Study of Niutsuhime Shrine-
Project/Area Number |
18K12002
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
古川 耕平 立命館大学, 映像学部, 教授 (90425025)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | デジタルアーカイブ / 無形文化遺産 / 舞楽曼荼羅供 / 丹生都比売神社 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は、本来であれば最終年度にあたり、研究の最終成果をまとめていく必要があるが、3年に及ぶ新型コロナウイルスの影響による研究計画の遅延を十分に補完することは不可能と判断し、今後の研究に向けた準備期間と位置付けた。 従来、コロナ禍のように現地訪問が不可能な場合は、現地の関係者に代替作業を依頼するなどの措置を取ることもあるが、三次元データ計測の場合は専門的な知識や技術が必要となることから対応が困難である。そのため、神社境内など、比較的広範囲の建築物のデータ計測をおこなう手法を例に、過年度までに試験的に実施していたフォトグラメトリを用いたデータ計測の手法を改めて検証し、代替措置の可能性について整理した。 フォトグラメトリ手法による三次元データ計測は、コロナ禍の期間において、その技術が急速に進んでいる。これまでは高性能な撮影機器やPCを用いておこなわれていたが、現在ではスマートフォンのカメラとアプリケーションだけで可能となっている。実際に考古学の分野で使用された事例も存在しているが、未だ緒に付いたばかりの手法であり、文化遺産を対象としたデジタルアーカイブへの活用を前提とした場合の実用性については、ほとんど検証されていない。そこで、一眼レフカメラや画像処理能力の高いPC等を用いた従来手法と、スマートフォンのみでおこなう手法の比較分析をおこなった。スマートフォンによる三次元データ計測の精度的な課題とその利便性を踏まえた結果、誰しもが三次元データ計測が可能な環境が整えられつつある現状から、専門的な知識や技術に拠らない、一般人によるデジタルアーカイヴィングの在り方を踏まえつつ、遠隔地等におけるデジタルアーカイブの可能性について示した。
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Research Products
(1 results)