2023 Fiscal Year Annual Research Report
Practical Research on Circulating Cultural Creation through Educational Utilization of Image Archives
Project/Area Number |
18K12003
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
北村 順生 立命館大学, 映像学部, 教授 (20334641)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 映像アーカイブ / 地域 / 教育 / 活用 / 実践 / 歴史文化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の研究実績として、大きく2点にまとめることができる。 1点目は、映像アーカイブの社会的活用について、とりわけ教育目的での活用を主とした事例についての調査である。各地で地域の歴史文化等を題材としたデジタルアーカイブの構築が進んでいるが、これらの資料を広く教育のための教材として活用していく試みも広がっている。こうした映像を中心としたデジタルアーカイブの教育活用の事例について、その目的や手法等についての調査を行ってきた。2023年度においては、調査結果についての分類と整理、分析を行った。 2点目は、映像に関するデジタルアーカイブの教育活用に関する実践的研究である。地域に残された映像資料を活用し、地域の歴史文化の理解に資するための実践的な研究を行ってきた。具体的には、京都市北区原谷地域をフィールドとし、同地域における戦後の農地開拓による入植の歴史や、入植者たちの戦前における満蒙開拓の経験について、映像資料として残された写真やフィルムを活用しつつ、学生たちが学んでいく活動を行った。さらには、こうした映像アーカイブを活用した学びの成果を、他地域の学生たちや当該地域の住民たちに向けて報告していくことで、学生たちが自らの学びを深めていくと同時に、地域の歴史文化について地域や世代を超えて伝承していくこの可能性について明らかにした。2023年度においては、フィールド調査地域の映像資料のデジタルアーカイブ化を進め、オンライン環境を通じたアーカイブ発信についての教育活用に関する実践を行った。
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