2019 Fiscal Year Research-status Report
知能ロボットの社会的随伴性と人間コミュニティにおける受容メカニズムの解明
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18K12008
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
林 宏太郎 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (80728345)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅井 優一 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 講師 (80726860)
佐藤 健 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (40402242)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | Human-robot interaction / 社会言語学 / Pedagogical robot / Ethnography / 宗教・儀礼 / 知能ロボティクス |
Outline of Annual Research Achievements |
2年度前半期:東京農工大学においてGoogleHomeを用いた授業を複数名の学生相手に実施した。内容としては英会話の授業において、授業終了後Google Homeを持ち帰り、毎日一定期間英語でGoogle Homeと対話を行う。実験の目的は日本人の第二外国語教育においてしばしば見られる消極性、失敗を恐れる、コミュニケーションの失敗を恐れる対人不安の問題に注目し、ロボットとの対話でそれが低減できるかの確認である。半期の授業という短期間であったため有意な効果は見られなかったが、第二言語学習の難点である英会話への忌避感がロボットにより薄れたという証言が得られた。この現象の確認により、ロボットの英会話利用及び、受け入れられる突端を得ることができ、これを長期間行うことで、どこかで人がロボットに心を許す瞬間が得られるのではないかという感触を得た。実験結果は7月に名古屋で行われたFLEAT7で発表され、多くの質問を得た。 2年度後半期:実際の大型授業に8台のGoogle homeを投入する試みを行った。しかし、google homeが複数人のいる部屋を想定としていなかったため、動作不良を起こし、実験を中断することとなった。それらの顛末を11月に行われたFLEAT7で発表。多くの質問を得た。発表後次回の実験に向けての準備と調査を行い、Amazon echoの使用についての検討を開始。合わせて、データ量を増やすために前期に行った実験を行うための再検討を行った。実験実施予定である時期にCOVID-19の蔓延によりすべての実験を中断。Lineサービスを用いた英語授業の可能性を含め、実験の再開を模索している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
大人数向けの授業においてGoogle homeが使用できなかったため、一つの教室で長期間ロボットを交えてグループワークをするという機会を失ったため本研究のテーマである受け入れるときに発生する儀式の確認ができなかったためである。また、教育分野においては個人情報の保護に慎重にならざるを得ないため、家に持ち帰ったGoogle Homeとの間で何が起きているか具体的にログを取れない事も本研究のテーマを確認できない要因となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はLineサービス、また他の英会話サービスを用いて非接触型授業を通して、ロボットを通した第二外国語教育を行い、合わせて授業再開に向けての検討を行う。COVID-19問題により、研究者が学校業務に注力せざるを得なくなり、また実験もどのように行うか収束までは慎重に進める。場合によっては期間延長申請をすることも検討する。
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Causes of Carryover |
大規模授業実験が中断されたため、謝金や実験準備などの予算が次回に回されることとなった。
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Research Products
(2 results)