2023 Fiscal Year Annual Research Report
Daily visual environment surveys and color perception mechanism development in infancy
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18K12016
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
山下 和香代 鹿児島大学, 理工学域工学系, 准教授 (70580067)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 視覚環境 / 日常の調査 / 色 / 乳幼児 |
Outline of Annual Research Achievements |
個人の視覚環境の違いとその視覚発達メカニズムについて、乳幼児を対象とした視覚環境の調査をもとに実験検討することが本研究の目的である。確立していた日常的な視覚環境による経験を調査するための乳幼児へのアプローチやデータ採取方法に基づき、データ取得、データ整理を進めた。取得した乳幼児および養育者視点風景データ群を用いて、画像に含まれる特徴分析を昨年度に引き続き行った。色度座標の分布に着目すると、生後6ヶ月以下の乳児と成人の間には違いがあり、それ以降の乳幼児と成人の間には違いが確認されていない。生後6ヶ月以下の乳児と成人の色彩環境の違いは、成人と比べて乳児の色彩環境には彩度の高い色が少ないことを示唆する結果となった。また屋内屋外による色度分布の違いも確認されている。空間周波数の特徴に着目すると、屋内屋外による違いはありそうだが、乳幼児と成人の間ではどの年齢群においても違いは確認されなかった。これら色環境に着目したデータや空間周波数に着目したデータについて論文投稿の準備を進めている。画像中の物体情報や人物情報などについて機械学習等を利用し、より様々な視覚環境の統計分析をしている段階である。乳幼児の日常的な視覚環境調査で取得したデータのデータベース化については、利用者から意見を聴取しより使いやすいものとして提供できるように調整している段階である。
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