2018 Fiscal Year Research-status Report
認知症動態解明のための局所的類似度に基づく脳構造ネットワーク解析
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18K12025
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Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
舞草 伯秀 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 脳病態統合イメージングセンター, 流動研究員 (80631069)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | MRI / Brain / Graph解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、脳構造のネットワーク解析を実施し、脳ネットワークに着目したグラフ解析から、脳connectomeを求め、アルツハイマー病などの脳変性疾患における影響を明らかにしようとするものである。これまで多く報告されている安静時機能的MRIや拡散テンソル画像に代わり、脳構造の局所的な類似に着目し解析を行う。本研究の実施するため、必要なデータセットの取得を行う。 データセットは下記の公開画像DBより取得する。Japanese Alzheimer’s Disease Neuroimaging Initiative (J-ADNI): 537名のアルツハイーマ病群、軽度認知障害群、健常高齢群の縦断的データの取得申請を行い、National Bioscience Database Centerより取得した。さらに、The Open Access Series of Imaging Studies (OASIS): 150名の縦断的なMRIデータをWEB(http://www.oasis-brains.org)から入手した。前処理として、MRIの画像不均一性補正を実施した。 複数台のハイエンドPCとネットワークデータストレージを組み合わせ、Sun Grind Engine (SGE)等のJob Scheduler を組み合わせた数十コア規模のHigh Performance Computing (HPC) System環境の構築を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の目標であった、解析対象のデータ取得を行った。 解析に必要な計算機リソースを整備し、解析環境を構築した。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度からは、取得した脳構造画像に対して、Bettyらの手法を用いて脳構造のネットワークを取得する(Betty et al., 2012)。具体的にはStatistical Parametric Mapping (SPM)を用いて脳灰白質の確率マップを求める。灰白質の確率マップの各Voxel の周囲3x3x3 Voxelにキューブ型のパッチを切り出し、回転を加味したうえで局所的な構造の相関係数を求め、これをネットワークの連結性として定義する。グラフ解析を適応し、脳構造のClustering CoefficientやBetweenness Centrality、Local Efficiency等の指標を取得する。健常群・AD群あるいはMCI群についてこれらの指標についての群間比較を行う。局所的な指標については、有意差が認められた脳解剖学的領域を明らかにする。
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Causes of Carryover |
構築したハイパフォーマンスコンピューターシステムの拡充のため、翌年度予算と合わせてハイエンドコンピュータを購入する。
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