2023 Fiscal Year Research-status Report
Study of Segment Regeneration and Fibonacci-ratio development with the aid of Polynomial-life models
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18K12036
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
吉田 寛 九州大学, 数理学研究院, 准教授 (60401262)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 再生 / 動的平衡 / 乱数 |
Outline of Annual Research Achievements |
動物の肢を構成する複数の節(関節間)の長さの比率はダヴィンチの人体図で描かれて居るようにフィボナッチ比率とも黄金比率ともいわれている。しかし、ど のようにそれらの比率が発生過程で形作られているのかは分かっていない。また、コオロギ脚などは切断されても、その先の関節も含めて再生できる(セグメン ト再生) 。 R4年度までに築した再生の為の数理モデルを流用して、リンデンマイヤシステムと乱数と崩壊とによるアプローチを試した。これは多細胞では環境からの外乱が影響してくるためであり、崩壊現象を積極的に取り入れる為であった。崩壊現象に対応する規則:形式言語における右辺が空文字となる消去規則を多用した数理モデルが以下の2つである。 ○相互作用のないモデル (〇Lモデル): 血液細胞の系譜を扱い乱数によるランダムさや崩壊もモデルに積極的に取り入れた。このモデルによって赤血球の動的恒常維持には「崩壊」を調整することが重要だと解った。さらに、外乱の種類としてホワイトノイズ・ピンクノイズ (f分の1ノイズ)・2次無理数に対応するノイズを想定し、それらによるパラメータのゆらぎが在った場合、更にはそれらのノイズを治療に積極的に活用できないかを試し始めている。 ○緑藻類の進化・再生・癌化:緑藻のゴニウムからユードリナの進化・再生をモデル化すべく3次元形状を扱うリンデンマイヤシステムモデルの構築を目指した。ここでも崩壊(Elimination規則)を取り入れ癌化の抑制や理解に向けたモデル化を始めつつある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
R5年度は3次元形状のモデル化に失敗したため。
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Strategy for Future Research Activity |
崩壊(Elimination:消去規則)を積極的に取り入れ癌化の抑制や理解に向けたモデル化を始める。
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Causes of Carryover |
5年度コロナの為出張がなく旅費支出が無かったため、6年度は残りの25万円を学会発表などの旅費支出にあてる予定である
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