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2020 Fiscal Year Research-status Report

SHG光計測による瞬時大変形した赤血球の膜損傷の可視化と損傷度の定量

Research Project

Project/Area Number 18K12055
Research InstitutionNagoya Institute of Technology

Principal Investigator

中村 匡徳  名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20448046)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 八木 高伸  早稲田大学, 理工学術院, 主任研究員(研究院准教授) (00468852)
杉田 修啓  名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (20532104)
Project Period (FY) 2018-04-01 – 2022-03-31
Keywords赤血球 / SHG / 損傷
Outline of Annual Research Achievements

2019年度に作製した電気穿孔装置を用いて,SHG光の蛍光色素であるAP3を修飾したリポソームに対して,様々なパルス間隔(0.9 s~9.9s)で周期的に電圧を印加した.全てのパルス間隔条件にてリポソームの膜のSHG輝度がパルス電圧を印加する前と比較して減少しており,電気穿孔によりリポソーム膜が損傷することがあきらかとなった.しかし,電気を一定回数(800回)与えた時点でのSHG輝度値の減少率を評価し,パルス間隔との関係をしらべたところ,パルス間隔(0.9 s~9.9s)に対するSHG輝度値の減少率はパルス間隔4.5 sで最大となり,パルス間隔に対するSHG輝度値の減少率は二次関数状の変化を示すことがわかった.このことよりパルス間隔が短くても,長すぎても,リポソーム膜の穿孔(あるいは損傷)が生じないということが示唆された.
Ap3を導入したリポソームをマイクロピペットで吸引し,膜の一部に局所的な大変形を付与した.しかし,吸引した膜部分においてもSHG輝度値は低下せず,マイクロピペット吸引では膜の損傷が生じないことが明らかとなった.
リポソームが入っている溶媒のオスモル濃度を徐々に低下させ,リポソームに浸透圧を与えた.オスモル濃度が減少すると,SHG輝度値が急激に低下し,リポソームが消失した.これは浸透圧により,リポソームが膨潤して破裂したものと考えられ,SHG光によりその過程における膜損傷変化を可視化できる可能性が示唆された.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

新型コロナ感染症のため、マイクロ流路を作製するための施設に入れなくなった。結果として、流路内にて赤血球やリポソームを力学的負荷をかけて傷害を与えて、その損傷を評価するという実験に遅れが生じた。また、その後に行った実験にて、膜のSHG光輝度値が溶媒に含まれるSHG光用蛍光色素の濃度に依存するという予期しない出来事があり、その確認に手間取った。

Strategy for Future Research Activity

現在は、マイクロ流路作製が可能となったため、実験を再開した。また、周囲のAP3濃度に依存して、膜のSHG光輝度値が変化するという問題においても、溶媒のAP3濃度を調製するということで研究を推進している。

Causes of Carryover

新型コロナ感染症のため、マイクロ流路を作製するための施設に入れなくなった。結果として、流路内にて赤血球やリポソームを力学的負荷をかけて傷害を与えて、その損傷を評価するという実験に遅れが生じた。また、その後に行った実験にて、膜のSHG光輝度値が溶媒に含まれるSHG光用蛍光色素の濃度に依存するという予期しない出来事があり、その確認に手間取った。

  • Research Products

    (2 results)

All 2021

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] 電気刺激による細胞膜構造変化のSHG光計測2021

    • Author(s)
      高木 麗弥,和田 悠,氏原 嘉洋,杉田 修啓,中村 匡徳
    • Organizer
      日本機械学会2020年度年次大会
  • [Presentation] SHG計測による細胞膜損傷分析の試み2021

    • Author(s)
      和田 悠,杉田 修啓,氏原 嘉洋,中村 匡徳
    • Organizer
      第43回日本バイオレオロジー学会年会

URL: 

Published: 2021-12-27  

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