2020 Fiscal Year Annual Research Report
Development of innovative cancer therapy by opening of tumor neovasculature
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18K12060
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| Research Institution | Tottori University |
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Principal Investigator |
大崎 智弘 鳥取大学, 農学部, 准教授 (40431332)
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2018-04-01 – 2021-03-31
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| Keywords | 腫瘍新生血管オープニング / バブルリポソーム / 超音波 / EPR効果 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、新規マイクロバブルであるバブルリポソーム（BLs）と超音波（US）を用いて腫瘍新生血管（TNV）をオープニングしてEPR効果を亢進させ、同時に投与した抗がん剤の抗腫瘍効果を増強させるという、新規腫瘍治療法の開発を目的とした。これまでに、背部皮下腫瘍モデルマウスにおいて、BLsと抗がん剤であるリポソーム化ドキソルビシン（Doxil）投与後に腫瘍組織にUSを照射することにより、腫瘍組織内へのDoxilの移行量が増加してDoxilの抗腫瘍効果が増強されることを確認した。
健常ビーグル犬に対してBLsを血管内投与したところ、投与直後および24時間後に有害事象は観察されなかったことから、BLsの犬に対する短期的な安全性が確認された。また、肝臓腫瘍罹患犬に対して、BLsあるいは既存の超音波造影剤を投与して腫瘤の良悪性鑑別を実施したところ、同等の診断能力が認められた。さらに、切除不可能な腫瘍に罹患した犬の3例を対象に、BLsおよびDoxilの投与およびUS照射を併用した治療を行ったところ、全ての症例において50%以上の腫瘍体積の減少が認められた。
以上のことから、BLsは腫瘍の診断および治療にできることから、犬の腫瘍に対するセラノスティクスとして有用である可能性が示された。今後の課題として、より多くの症例を組み入れた臨床試験を実施することにより、本BLsの安全性と有効性の評価をさらに詳細に行っていく必要がある。
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