2019 Fiscal Year Research-status Report
Development of motile sperm sorting system by control of sperm motility
Project/Area Number |
18K12069
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
松浦 宏治 岡山理科大学, 工学部, 准教授 (70443223)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高田 耕児 富山県産業技術研究開発センター, その他部局等, 主任研究員 (40530621)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 精子運動性 / マイクロデバイス / 温度勾配 / 酸化還元指示薬 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は以下の運動精子分離および精子機能評価に関する要素技術の設計および検討を行った。要素技術としては効率的な運動精子分離に関する1)デバイスの形状およびプロトコールの立案、2)デバイス内の温度勾配の発生とその計測が挙げられる。 1)デバイスの形状については、研究提案当初のように細孔を活用する案以外の提案も望ましいと判断し、要求仕様およびその仕様を満たすための手法を再度確認した。市販の運動精子分離デバイスも活用・比較しながら、短時間かつ高濃度の運動精子を回収する手法を検討する。プロトコールの立案について、実際の現場使用に適した時間と単純な作業内容に仕上げる必要があり、30分程度の処理時間を目指すためには、運動精子の移動距離を少なくしながら、運動精子回収時に分離前の精液希釈液が混入しないようなデバイス・プロトコール仕様を目指す。 2)デバイス内の温度勾配計測に関してはサーモグラフィーと熱電対の併用を考えており、これらについては次年度に実験する。 3)精子運動機能評価に関する試験紙デバイスについて、酸化還元指示薬レサズリンおよびブタ精子を用いて、還元反応に伴うレサズリンの色の変化を分析した。指示薬MTTと比較すると、運動性と還元割合に関する相関は弱かった。レサズリンを用いた際に還元性物質の評価は可能であるが、運動性評価にはこの試薬はあまり適していないと考えられる。本評価法に基づけば、解糖系とミトコンドリアの機能との関連、精子運動性の短時間および長時間の制御に関する知見が得られると考えている。今後は運動性を指標として分離した精子群の酵素機能と運動性との関連について実験的に評価することを考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
マイクロデバイスの試作と評価が計画よりも遅れてしまったため。
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Strategy for Future Research Activity |
デバイスの試作と温度勾配評価といった工学的研究を進める。 並行して、精子運動性評価と酵素活性、精子内酵素発現に関する分析を進める計画である。
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Causes of Carryover |
デバイスの試作と評価が進まなかったため。 次年度の使用計画としては、デバイスの試作評価に関する予算執行と精子内に発現している蛋白質分析のための実験系構築を計画している。
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Research Products
(4 results)