2019 Fiscal Year Research-status Report
Mechanical stimulation for maintaing and controlling hepatic structure and its physiological function
Project/Area Number |
18K12084
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
秋山 義勝 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (20349640)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド) / PDMS / メカニカルストレス / 細胞シート |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度の結果を踏まえ、PIPAAm固定化量の少ないLow-PI-PDMS表面(Low density of grafted PIPAAm (PIPAAm固定化量:6.9~8.5 ug/cm2))を伸展培養基材として利用しモデル細胞としてNIH3T3、ヒト皮膚線維芽細胞(NHDF)を利用し、細胞シートの回収への応用および、伸展培養による配向性や生理機能向上について評価を行った。Low-PI-PDMS表面に各細胞を播種、培養(細胞播種密度:50,000 cells/cm2、培養条件:37℃、24時間)した後に繰り返し伸展培養(伸展周期:0.5 Hz、伸展率:15%)を開始した。繰り返し伸展培養開始後、NIH3T3およびBAECでは5時間以降に、NHDFでは48時間以降に細胞の配向性を確認することができた。伸展培養開始後、24時間後(NIH3T3およびBAEC)および72時間後(NHDF)に培養温度を20℃に変化させ、細胞シートの回収を試みた所、自発的な細胞シート剥離は確認できなかった。また、ゼラチンゲルを培養細胞上に静置させ、剥離した細胞シートをゼラチンゲル側に吸着させ、細胞シートを回収する手法も試みたが、培養細胞はゼラチンゲル側に吸着せず、Low-PI-PDMS表面に残存していた。この結果から、培養細胞はLow-PI-PDMS表面では強く接着していることを確認した。NHDFを用いて、伸展刺激におけるコラーゲン分泌量への影響についてELISAを用いて評価を行った。その結果、伸展培養開始48時間後の培地中へのコラーゲン分泌量は、非伸展培養では0.19 pg/cell、伸展培養条件下では0.29 pg/cellの値となり、Low-PI-PDMS表面で繰り返し伸展培養を行った培養系においてコラーゲン分泌が向上することが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
細胞シートを剥離させるための表面設計について、更なる最適化を行うため
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Strategy for Future Research Activity |
昨年まで実施してきた、固定化PIPAAm層の厚みに着目した表面設計の技術を活用し、繰り返し伸展培養時おける細胞剥離性を維持しながら、細胞シート回収に向けた表面設計を発展させる。具体的には細胞培養表面に細胞外マトリクスの吸着や細胞の接着が向上が期待できる、カチオン性ユニットをPIPAAm固定化PDMS表面に導入し、繰り返し伸展刺激によっても接着細胞が維持され、細胞シート回収可能な表面を今年度の前半に開発する。年度後半では、伸展培養によって作製した細胞シートを利用し肝星細胞を利用した伸展培養を行い、配向性の変化、サイトカイン(TGF-β等)やECM分泌量の測定を行う。
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Causes of Carryover |
一部試薬の納期が延期になったため
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Research Products
(3 results)