2022 Fiscal Year Research-status Report
生活環境内日用品をワンドラッグで把持可能な介護支援ロボット操作用インタフェース
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18K12151
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Research Institution | Hiroshima City University |
Principal Investigator |
岩城 敏 広島市立大学, 情報科学研究科, 教授 (00453209)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 徹志 広島市立大学, 情報科学研究科, 准教授 (50397618)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ロボット教示 / インタフェース / レーザポインタ / 物体把持 / レーザセンサ |
Outline of Annual Research Achievements |
今期は、これまで開発してきた「実世界クリッカー(RWC:Real World Clicker)」すなわちパンチルトアクチュエータ上に搭載されたTOF(Time-of-flight)型レーザセンサによりレーザスポット3D位置を測定するシステムにおいて、スマートフォンによる操作方式を新たに研究開発した。従来RWCは、PCマウスの上下左右動作をそれぞれRWCのチルト角、パン角に連動させることで操作していたが、これを今や誰もが所有し日常性に優れたスマートフォンへの置き換えを試みた。具体的には、(1)スマートフォン内臓モーションセンサ(加速度センサ、ジャイロセンサ)を用いてスマフォ筐体の姿勢を計測してRWCに無線伝送し、スマフォ姿勢とRWCのパン角・チルト角を連動させることで、あたかもレーザビームがスマフォから直接発射しているような感覚で操作する方式、(2)レーザスポットを大きく・高速に動かしたい時は上記のスマフォ連動方式を活用した粗調整を行い、スポットがターゲット物体に近づいた際には連動を停止してスマフォ画面に実装されたボタンによりレーザスポット位置を微調整する2段階方式、(3)上記微調整操作時の操作感度をロボットアームの可操作性に基づき、レーザスポットがどの位置に存在しても同一の操作感度で微調整することが可能な最適化手法の3つを提案した。これら3つの手法のポインティング性能を順に比較する実証実験を行ったところ、最後に提案した可操作性に基づく最適化手法が最も高性能であることが確認できた。以上の成果を国内国外学会で発表し、フルペーパとしてジャーナル投稿した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
RWCを用いた移動ロボットの自己位置推定手法に関する論文が採択・掲載された。またコロナの影響で控えていた現地での学会参加を本格再開した。昨年度から進めていたRWCによる遠方物体把持ロボットシステムに加えて、上記のスマートフォンによる操作方式に関しても、複数の国内学会・複数の国際会議での発表を行い、様々な質疑を対面で行うことで研究開発を効率的に促進することができた。コロナの影響で本科研予算を再再度繰り越すこととなったが、結果として本科研当初計画以上の進捗を達成できたと認識している。
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Strategy for Future Research Activity |
実世界クリッカーの実用化を早めることを狙いに、上記のスマフォによる操作方式をさらに発展させる。すなわち、現状では 1.RWCは水平面上に設置される 2.RWCとuser頭部の位置はRWC物体間距離と比べ相対的に十分小さい という非常に強い制約が存在しているが、これを取り除く方式を検討する。これにより、RWCを天井など生活空間の邪魔にならずかつ部屋の隅々までレーザ照射可能な場所に設置可能となり、さらにはユーザの場所と姿勢も自由に開放することで、より現実的な方式を目指す。
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Causes of Carryover |
コロナの影響で当初計画していた国際会議発表が実施できなかったので、2023年度に行うため。
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Research Products
(7 results)