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2022 Fiscal Year Research-status Report

在宅ケア・生活支援に向けた殺菌消毒液生成装置の開発と普及

Research Project

Project/Area Number 18K12155
Research InstitutionOsaka Electro-Communication University

Principal Investigator

海本 浩一  大阪電気通信大学, 医療健康科学部, 教授 (90340637)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 鎌田 亜紀  大阪電気通信大学, 医療福祉工学部, 講師 (90782590) [Withdrawn]
Project Period (FY) 2018-04-01 – 2024-03-31
Keywords在宅ケア / 殺菌消毒 / 機能水 / 電解水 / オゾン水
Outline of Annual Research Achievements

在宅ケア・生活支援に向けた殺菌消毒液生成装置の開発において、すでに在宅でも容易に作成、廃棄できる電解水生成装置の開発を終え、次に生成過程で電解水よりも容易となるオゾン水に注目し、在宅利用に向けたオゾン水生成装置に着手した。装置はバッチ式で、水道水1LをDC20V、20分間電気分解し、十分に殺菌効果が期待できるオゾン水濃度1ppmの生成を確認し、その殺菌効果についても各種細菌を用いて標準平板菌数測定法にて観察した。次に本オゾン装置のオゾン水生成効率を調べるために電極材料に注目し検討したが、コロナ禍で調達が出来なくなり、これ以降の当初研究計画(本試作装置の改良と学生各家庭へ本装置の搬入、使用、アンケート調査)を断念せざる負えなくなった。そこで、オゾン水の在宅利用をより広く進めるため、バッチ式に代わり流水型装置の研究に取り組んだ。試作装置はアルミ製容器を割り、中に陽極として既存のダイアモンド電極版2枚(5㎝×5㎝)と陰極としてステンレス電極版3枚(5㎝×5㎝)を交互に挟み合わせ、在宅用流水型オゾン水生成装置Ver.1とした。本装置をAC-DC変換器(DC出力20V)を用いて水道水から水量3L~4L/minを流しオゾン水濃度を測定したところ、0.3~0.9ppmのオゾン水濃度が得られた。殺菌効果が期待できるオゾン水濃度1ppmに近づいている。さらに本装置の使用用途を広げるために散水が可能かどうかを検討した。流水型装置Ver.1の形状を変え、出力を上げたVer.2を作成し、オゾン水の散水実験を行った。結果、圧力が掛かるため装置からの水漏れはあるものの、散水距離2mまでなら1~2ppmを保持できた。今後、水漏れ対策を講じながら流水型装置の完成版を作成するために、さらに研究期間を延長して本研究を継続していきたい。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

機能水の在宅利用では、手指消毒をはじめ、調理器具や食器類の消毒、便器周りの消毒など様々な用途がある。当初、計画試作した在宅利用に向けたバッチ式オゾン水生成装置では生成したオゾン水は残留性がないためすぐに使用しなければならない。そのため、在宅利用では使用時にその都度作成するバッチ式装置よりも必要量を得ることができる流水型装置が適しており、研究内容を変更、期間を延長し、ダイアモンド電極を用いた流水型オゾン水生成装置の開発に取り組んだ。装置としてアルミ製容器を用いて半分に割り、中に電極として陽極にダイアモンド電極版2枚と陰極にステンレス電極版3枚を交互に挟み合わせ設置した(Ver.1)。AC-DC変換器(DC出力20V)を用いて水道水から水量3L~4L/minを装置に流してオゾン水濃度を測定したところ、0.3~0.9ppmのオゾン水濃度が得られた。この結果より流水量を抑えるか、出力を上げると1.0ppm以上の可能性を見出した。現在、本流水型装置を用いてオゾン水の散水実験を行っている。装置から水漏れが起こるものの、散水距離2m以内ならオゾン水濃度は1~2ppmを保持できている。今後、水漏れ対策を講じながら、さらなる散水実験を実施し、在宅でのオゾン水利用に向け検討する。研究計画変更後の流水型オゾン水生成装置Ver.2の開発は進んでいる。

Strategy for Future Research Activity

在宅ケア・生活支援に向けた殺菌消毒液生成装置の開発と普及と題して3年計画で取り組んできた。在宅仕様の電解水生成装置は現在の容量可変型多種類電解水生成装置を完成型とする。一方、オゾン水生成装置に関してバッチ型装置は試作したが、コロナ禍の下、電極材料の調達が困難となり、さらなる装置の改良を続けることはできず、そこで研究協力者と研究計画を見直し、在宅利用のさらなる使用用途を広げるためにバッチ式から流水型装置の試作を始めた。これまでのバッチ型に使用してきたダイアモンド電極版を用いて流水式オゾン水生成装置(Ver.1)を試作したところ、殺菌効果を発揮するオゾン水濃度1ppm未満であったが、流水型オゾン水生成装置開発の目途が立ち、さらに装置の改良を進めながら、流水型装置にホースを取り付けオゾン水の散水実験を実施した。装置からの水漏れはあるものの、散水2m以内ではオゾン水濃度1~2ppmを保持できた。この散水が可能となれば屋内での使用に留まらず、屋外にてオゾン水の散水で殺菌消毒が可能となり、在宅での使用用途も広がるものと思われる。現在、研究協力者と共に水漏れ対策を講じながら本研究を遂行しているが、卒業研究を行う卒研生2名も加わり、研究が加速するものと思われる。

Causes of Carryover

コロナ禍により電極材料の部品調達が出来ず、研究計画を変更して流水型オゾン水生成装置を作製することにした。在宅利用におけるオゾン水の使用用途を広げるために、屋内使用だけでなく屋外でも使用可能とするために、本試作装置にホースを取り付け2~4m散水する実験を開始した。コロナ禍において研究協力者や卒研生の出校規制もあり、実験そのものが思うように進まなかったが、現時点ではホースから1~2mの散水でもオゾン水濃度は維持できる結果が得られている。しかし、装置内に圧力がかかると装置の水漏れが止められず、オゾン水濃度に影響を及ぼしているものと思われるため、研究期間をもう1年延長して、装置の水漏れ対策を講じて、さらなる散水実験を実施してオゾン水濃度と殺菌効果を検討する。当初予算計上していた電極材料(白金コーティングを含む)、装置移動等に関する旅費、パンフレット・小冊子作製費、論文投稿費等が支出できなかった。本研究を1年延長し、流水型オゾン水生成装置の散水に関する研究を進め、予算としてその消耗品と殺菌効果検証に向けた消耗品は必要となるが、他は計上どおりの計画である。

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Published: 2023-12-25  

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