2021 Fiscal Year Annual Research Report
Female Hormone Changes and Quantitative Evaluation of Higher Brain Functions - Possibility of Clinical Application of the Cerebral Blood Flow Measurement Camera
Project/Area Number |
18K12168
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
岡山 久代 筑波大学, 医学医療系, 教授 (90335050)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松崎 一葉 筑波大学, 医学医療系, 教授 (10229453)
川野 亜津子 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (10550733) [Withdrawn]
金澤 悠喜 筑波大学, 医学医療系, 助教 (80812833) [Withdrawn]
青木 真希子 神奈川工科大学, 健康医療科学部, 助教 (80589052)
内藤 紀代子 びわこ学院大学, 教育福祉学部, 教授 (30433238)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 成人女性 / 性ホルモン / 脳血流 / 認知機能 / 近赤外分光法(NIRS) |
Outline of Annual Research Achievements |
女性は、特に排卵後の黄体期に、いらいらや情緒不安定などの精神症状や頭痛や浮腫などの身体の不調を主訴とする月経前症候群(Premenstrual Syndrome:PMS)を発症しやすい。しかしPMSの判断は患者の主観による評価が主であり、その評価の難しさが指摘されており、PMSの正確な診断のために生体信号による評価方法確率が必要である。 近年、精神科領域においてうつ病の補助診断方法として近赤外分光法(Near Infra- Red Spectoroscopy:NIRS)が用いられてる。PMSでは抑うつ症状を呈する人が多いことから、PMS評価へ応用できると考える。そこで本研究は、PMSを有する女性におけるN-back課題の遂行能力およびNIRSによる脳血流の特徴を明らかにすることを目的とした。対象は20代のPMS症状を有する群(PMS群)11名とPMS症状を持たない群(Non-PMS群)11名とした。方法は、認知機能評価課題の1つであるN-back課題の正答率の算出と課題遂行中の被験者の前額部をNIRSで測定した。 その結果、月経周期を通して2-back課題の正答率がPMS群で有意に低い結果であった(p=.01, .01)。さらに、課題遂行中の脳血流中の酸素化ヘモグロビン(oxy-Hb)の変化量の総和であるoxy-Hb積分値を算出した。黄体期では、PMS症状がない女性に比べて、PMS症状を有する女性で有意に低かった(p=.04)。以上から、PMSを有する女性では卵胞期と黄体期で認知課題の遂行能力は低下し、黄体期ではNIRSによる脳血流でも低賦活という特徴が明らかとなった。
|
Research Products
(6 results)