2022 Fiscal Year Annual Research Report
The re-interpretation of 'force' in Kant's natural philosophy
Project/Area Number |
18K12185
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
信田 尚久 神戸大学, 人文学研究科, 人文学研究科研究員 (20734320)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | カント / 自然哲学 / 西洋近世哲学 |
Outline of Annual Research Achievements |
報告者は、犬竹正幸(拓殖大学)を招聘して「カント力学および力学法則の射程と意義」と題したフォーラムを開催した。当該のフォーラムでは、カントの『自然科学の形而上学的原理』における作用反作用法則がニュートンの作用反作用法則と異なり、むしろ完全非弾性衝突における運動量保存則を証明していることを詳らかにした。 さらに、アメリカよりマルティン・シェーンフェルト教授(南フロリダ大学)を招聘して、’International workshop on; The variety and unity of modern Germany philosophy from Leibniz, Kant and Schelling with Professor Martin Schonfeld’と題した国際ワークショップを開催した。この国際ワークショップで申請者では、現代の日本におけるカント自然哲学の研究を紹介した。さらに報告者はカントの引力がニュートンの引力と概念的に異なることを示し、そして同時に、カントの引力を重力の位置エネルギーとして再解釈できることを論証した。 しかし報告者は、最終年度、体調不良のため、研究を中断せざるを得ず、科学研究費助成金を返還することになった。
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