2018 Fiscal Year Research-status Report
The Traditional Islam Trend and Sufism in the American Muslim Community
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18K12209
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
高橋 圭 上智大学, 総合グローバル学部, 研究員 (60449080)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | イスラーム / スーフィズム / タリーカ / アメリカ / 伝統主義 / 改宗 / 移民 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、近年北米(アメリカ合衆国)で盛り上がりを見せている「伝統的なイスラーム」への回帰を説くスーフィー運動(イスラームの霊性運動)―これをさしあたり「伝統イスラーム運動」と呼ぶ―に注目し、その実態解明に取り組むとともに、この運動を北米におけるイスラームとスーフィズムの展開の中に位置づけることを目指すものである。平成30年度は研究体制の確立、先行研究の網羅、文献・インターネット上の資料の調査・分析、および経過報告に取り組んだ。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成30年度は、まず研究推進のための備品(ノートパソコン)を購入したうえで、先行研究の網羅、文献・インターネット上の資料の調査・分析に取り組んだ。 近年アメリカのイスラームに関する研究は特に現地で盛り上がりを見せており、毎年多くの成果が出版されている。本研究課題に直接関係する成果にとどまらず、アメリカのイスラームを扱った研究全般を視野に入れて最新の研究動向の把握に努めた。 また、本研究課題の対象となるイスラーム団体やムスリム知識人・活動家たちの多くがホームページやSNSなどオンラインでの情報発信をしており、当該年度はこれらのオンライン上の情報から現地の動向を追跡し、またその分析を行った。 加えて、研究の経過についても順次、口頭発表や出版活動を通じて発表を行った。口頭発表については、4月の国内研究会での報告をかわきりに、5月に国内学会と国内研究会、7月に国際学会、そして3月の国内研究会において、順次研究成果の報告を行った。出版活動については、研究成果を盛り込んだ学術論文と論集を刊行した。 なお、当初計画していたサンフランシスコ・ベイエリアを中心とするカリフォルニアでの現地調査は、家庭の事情により、実施できなかった。平成31年度に他の地域での調査と合わせて実施する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成31年度は、文献・インターネット上の資料の調査・分析の継続と、8月に現地調査を実施する。当初の計画にあるシカゴ、ディアボーン、フリントに加え、平成30年度に実施できなかったサンフランシスコ・ベイエリアでも調査を行う予定である。また、研究の経過は適宜口頭発表や出版物として発表する。
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Causes of Carryover |
平成30年度は、家庭の事情により、当初計画していたサンフランシスコ・ベイエリアを中心とするカリフォルニアでの現地調査を実施することができなかったため、請求額を使い切ることができなかった。当該調査は平成31年度に実施する予定である。
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