2022 Fiscal Year Annual Research Report
Criticism and acceptance: Historical developments in Zionist thought among 20th Century American Jewish Scholars and Rabbis
Project/Area Number |
18K12210
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
石黒 安里 同志社大学, アメリカ研究所, 助教 (40802583)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 改革派ユダヤ教 / アメリカ・ユダヤ人 / アイデンティティ / 文化的シオニズム / S・S・ワイズ / イスラエル / シオニズム / ティクン・オーラム |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度となる2022年度は、6月にイスラエルで開催されたThe Association for Israel Studies(AIS)の第38回年次大会において、アメリカ改革派ユダヤ教内のシオニズムをめぐる解釈の論争に関する報告を行なった。その後、これまでパンデミックにより調査が止まっていた一次史料の収集のため渡米する計画を立てていたが、上述のAISの学会参加時にCOVID-19に罹患し、その後、長期にわたり体調不良が続いたこと、また着任一年目となる所属先の用務の都合もあり、8月をはじめ、2022年度内に史料調査に行くことが叶わなかった。そのため、さらに論文の完成が遅れることになってしまったが、6月の対面での学会参加により、新たに人的ネットワークを構築することができた。予定していた史料調査を実施することはできなかったが、これまでに収集した資料の精読を進めた。また、今年度は当該研究分野に関連する二次文献が新たに刊行されたことに伴い、二次文献を精読することで、1920、30年代のシオニズムとリベラリズムの関係の重要性等、不足していた点を補った。加えて、今年度は現代アメリカにおけるユダヤ教の分極化に関して中絶論争を中心に考察する機会や現代アメリカ・ユダヤ人のティクン・オーラム(「社会的正義」)に関して報告する機会があり、当研究課題の延長上にある今日のアメリカ・ユダヤ人の社会的正義のあり方についても洞察する機会に恵まれた。 またラビが伝統的に「イスラエルの地」の範囲をどのように捉えていたのか等に関して知見提供を受けていたハナン・マゼー氏(当時、The Berkowitz Research Fellow, New York University, School of Law在籍)を講師に迎え、同志社大学一神教学際研究センターとの共催でオンラインでセミナーを開催した。
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