2021 Fiscal Year Research-status Report
The Transformation of the Rhythm Theory in The Classical music of North India
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18K12228
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
井上 春緒 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 特任研究員 (80814376)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | タブラー / ジョーリー / 北インド / ヒンドゥスターニー音楽 / 太鼓 / パカーワジ / パンジャブ・ガラーナー / シク教徒 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度における研究成果は、主に学会における研究成果の報告である。 2021年4月には第37回民族藝術学会大会において「南アジアの太鼓文化-タブラーとジョーリーにみる奏法と太鼓ことばの関係」という発表をおこなった。これはタブラーとジョーリーが両者とも、口唱歌をもとに演奏されていることに着目し、両者の相違点を比較することでインド音楽における打楽器のと言葉の関係を明らかにしようと試みるものであった。2021年10月に行われた第72回東洋音楽学会大会においては、「パンジャーブ・ガラーナーとジョーリーからみる北インドの打楽器の歴史」 という題名で、タブラーの 一流派であるパンジャーブ・ガラーナーとジョーリーの発展に深い関係性があることを歴史的観点と実践の考察を基に報告した。2022年1月には第13回日本音楽即興学会において、パーフォーマンス発表を行った。これは具体的に本研究の内容と関わるわけではないかもしれないが、音楽研究の提示の仕方を考える上で大変示唆的なものであった。 これらの研究発表の内容は、今後本研究を論考、あるいは映像や音源を使用したメディアによって発表していく上での基礎となるだろう。 本年度は昨年度に引き続き、これまでの研究の成果をまとめて、それをアウトプットしていくことを中心に研究活動を推進していきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の計画書通り、本年度は研究報告を行い、研究成果をまとめることができたのは大きな収穫であった。 ただし、コロナウイルスの影響により、それ以外の調査や国際学会での発表ができずに終わった。最終年度は、それを踏まえ、海外における活動をより充実させていきたいと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、海外のおける研究成果の報告を積極的に行う。また、イギリスにおいてペルシャ語音楽書の解読を行なうので、その成果と本研究の成果を融合させることで、18世紀から現在につながる、インド音楽のリズム楽器とその理論の発展過程を描くことができるのではないかと考えている。
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Causes of Carryover |
コロナウイルスの影響により、最終年度に計画していた国際学会への参加が叶わなかったため、残金が発生した。
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