2021 Fiscal Year Research-status Report
Basic Study on the Buddhist Sculptor Kaikei's Production Methods and Division of Labor at His Workshop, Focusing Chiefly on Sanjaku Amida
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18K12254
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Research Institution | Nara National Museum |
Principal Investigator |
山口 隆介 独立行政法人国立文化財機構奈良国立博物館, その他部局等, 主任研究員 (10623556)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 快慶 / 三尺阿弥陀 / 工房制作 / 分業体制 / X線CTスキャン調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度計画していたアメリカでの調査(キンベル美術館、ハーバード大学美術館、フリーア美術館、ボストン美術館、メトロポリタン美術館)が中止を余儀なくされたため、十分な研究成果を上げることができなかった。その代替としてキンベル美術館、フリーア美術館、ボストン美術館、メトロポリタン美術館が所蔵する快慶作品の新規撮影を依頼し、高精細画像の収集に努めた。また、平安時代後期における「三尺阿弥陀」の木取りや木寄せ方法の傾向を知るために、奈良・高福寺像の実査及びX線CTスキャン調査をおこなった。 兵庫・浄土寺裸形阿弥陀如来像の調査成果については、小野市立好古館において「浄土寺の仏像と重源上人」と題して報告をおこなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究の基礎資料となる、快慶銘を有する「三尺阿弥陀」の実査及びX線CTスキャン調査のデータは一昨年度までにほぼ整っている。全体としては順調に進展しているが、昨年度から実施時期を模索していたアメリカ所在の快慶作品の調査は、感染症禍で依然見通しが立たないため中止とした。その代替として国内で関連作品の実査及びフルカラー画像の撮影を進め、資料の蓄積に努めた。
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Strategy for Future Research Activity |
アメリカでの調査を国内での関連作品の調査に切り替え、ひきつづき基礎データの収集に努める。調査により得られた知見や各種データは、今年度中に刊行する学術書『快慶 日本人を魅了した仏のかたち』に反映させる。
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Causes of Carryover |
アメリカでの調査を中止したことにより未執行の旅費が発生したため、今年度は国内調査に切り替え、当該助成金はそれにあてる。
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Research Products
(1 results)