2018 Fiscal Year Research-status Report
ディスプレイとスピーカーの再配置による空間認知の拡張のための表現研究
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18K12266
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Research Institution | Institute of Advanced Media Arts and Sciences |
Principal Investigator |
具志堅 裕介 情報科学芸術大学院大学, 産業文化研究センター, 研究員 (30808845)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | サウンドアート / サウンドデザイン / メディア表現 / メディア・アート / ディスプレイ / スピーカー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、ディスプレイを中心に音を割り振って再生する従来の環境を崩して再配置し、新たな映像再生環境とサウンドデザインによって可能となる表現を模索している。 本研究の研究期間は2年であり、当初の研究計画では1年目は「実験をして手法を確立すること」「機材を選定すること」を目的とし、2年目は「研究代表者が手法を使って作品展示すること(展示A)」「手法を体系化・シェアすること」「他者に本手法を使って作品制作させること(展示B)」という予定であった。しかし、申請時からメディア環境が変化しつつあることから、当初予定していた「機材の選定および購入」は見送る判断をした。 本年度は研究計画を少し変更して、「実験をして手法を確立すること」「研究代表者が手法を使って作品展示すること」の2点を目標とし、プロトタイピングや実制作を通して本手法について知見を得て、可能性を探ることにした。 本手法を使って制作した作品≪おれのチョロQ≫を、「できごととできごととできごとと(2018.08.24-08.31)」アラヤニノ(秋田)、「みかた・みえかた展2(2018.09.07-09.11)」ブカツドーギャラリー(神奈川)という展覧会で展示・発表した。制作・展示発表・フィードバックを通して、本手法について知見を積み重ね、考えを整理することができた。また、本作品そのものをサンプルとして、2年目計画の目標の1つである「手法のシェア」の準備に着手することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請時とメディア環境が変化しつつあることから、本年度は機材の購入を見送る判断をしたが、身の回りで使用可能な機材を用いて習作や小作品を制作することによって、現時点でのメディア環境において適切な機材のスペックについて見込みをつけることはできた。また、小規模ではあるが、作品を制作し発表したことによって、知見の積み重ねと考えの整理、手法のシェアの準備に着手することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画の通り、「機材の選定および購入」「手法を体系化・シェアする」「他者に本手法を使って作品制作させる(展示B)」という計画を実行する。最終年度は展覧会を計画・実施するので、制作依頼のする作家とのやりとりや、広報活動等の運営の部分も含めて計画的に進めていく。
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Causes of Carryover |
申請時からメディア環境が変化したため、機材の購入を見送ったため。次年度に機材の選定を行う予定。
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