2020 Fiscal Year Research-status Report
20世紀中国小品文の多角的研究:紙上の声の形成・定着に見る越境性とモダニティ
Project/Area Number |
18K12311
|
Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
鳥谷 まゆみ 北九州市立大学, 外国語学部, 准教授 (00580507)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 20世紀東アジア文学 / 言文 / 身体 / 性 / 越境と葛藤 / 中国近現代文学 / 周作人 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度も予定していた海外渡航ならびに国内出張の中止が相次いだため、大幅な研究計画の変更を余儀なくされた。国内・海外での調査およびデータ収集に主軸をおく、本研究課題にとって、このような状況は研究遂行に多大な影響を及ぼしている。しかしながら長年の懸案だった国際シンポジウムを勤務校でオンラインにて開催できたことは大きな成果である。ほかに、周作人の最新単行本の書評1本、国際学術シンポジウムの報告書1本を執筆した。詳細は以下の通り。
■書評:小川利康著『叛徒と隠士―周作人の一九二〇年代』、『現代中国』(94) 、pp117-121(単著)、2020年10月『現代中国』第94号■報告書:「国際学術シンポジウム<言文・身体・性――20世紀東アジア文学における越境と葛藤>」(単著)2021年3月31日、北九州市立大学地域戦略研究所、『北九州市立大学地域戦略研究所年報2020年版』第1号、pp141-143■研究発表等:「言文・身体・性:20世紀東アジア文学における越境と葛藤」2021年1月24日、第六回国際学術シンポジウム「20世紀東アジア:越境する文学形式と思考の流動」、北九州市立大学(オンライン開催)※共同発表者氏名(総合討論):呉世宗、津守陽、梁艶、魏辰、裴亮、波潟剛■主催したシンポジウム:国際学術シンポジウム「言文・身体・性――20世紀東アジア文学における越境と葛藤」北九州市立大学(オンライン開催)2021年1月24日、北九州市立大学地域戦略研究所アジア連携部門
以上。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本年度も予定していた海外渡航ならびに国内出張の中止が相次いだため、大幅な研究計画の変更を余儀なくされた。しかしながら長年の懸案だった国際シンポジウムを勤務校でオンラインにて開催できたことは大きな成果である。ほかに、周作人の最新単行本の書評1本、国際学術シンポジウムの報告書1本を執筆した。詳細は「研究実績の概要」に記載の通りである。 新型ウイルスの変異種の出現と流行が報告される現在の状況に鑑みれば、本研究課題の肝である、現地に赴いての小品文作品の調査・収集を今後実施することは極めて困難な見通しである。このような状況は、次年度も継続することが予想されることから、抜本的な研究計画の見直しが必要だと思われる。
|
Strategy for Future Research Activity |
【現在までの進捗状況】にも記したとおり、新型ウイルスの変異種の出現と流行が報告される現在の状況に鑑みれば、本研究課題の中核をなす、現地に赴いての調査・収集を実施することは極めて困難な見通しである。このような状況は、次年度を含めて改善されないだろう。抜本的な研究計画の見直しが必要だと思われる。 そこで、その対応策として、現地での調査、作品の収集を取りやめ、中国の各大学図書館ならびに研究所が公開しているデータベースを利用しての調査、収集に切り替える計画である。当然ながら、データベースのアクセス制限の問題が考えられるが、現地研究者の協力をあおぐなどして、可能な限り、アクセスできるように努力する。対象エリア・大学として、北京、上海などの中国主要都市圏の重点大学を想定している。 万一、データベースを利用しての調査・収集が計画どおりにいかない場合、年度内に得られたデータをもとに一度研究発表を行って、論文を執筆することで、本研究課題のまとめに替えるほかないと考えている。
|
Causes of Carryover |
本年度も予定していた海外渡航ならびに国内出張の中止が相次いだため、大幅な研究計画の変更を余儀なくされた。特に、国際シンポジウムの主催については、急遽オンラインでの開催に変更したことによって、研究者招聘にかかる旅費等諸経費の支出が不要になったため、結果的に予定していた使用金額との間に大幅な差異が生じた。この差額を次年度使用額に計上する。 その主たる用途として、研究発表にかかる国内出張の旅費や、オンラインによる研究集会(2回目)の開催準備表を想定している。国内外の情勢を見ながら、オンラインによる国際シンポジウムの発表も積極的に実施したい。
|
Remarks |
(1)の国際学術ワークショップを開催するにあたり、北九州市立大学地域連携課アジア連携部門より、施設、ネットワーク、広報等様々な後方支援を得たことを補足しておく。
|
Research Products
(6 results)