2022 Fiscal Year Annual Research Report
Language Use and Awareness of Koreans Abroad: Comparing Regions of Settlement
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18K12376
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
高木 丈也 慶應義塾大学, 総合政策学部(藤沢), 講師 (80759605)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 朝鮮民族 / 言語使用 / 言語意識 / アイデンティティ / 朝鮮族 / 高麗人 / 在米コリアン / 在日コリアン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では「在外朝鮮民族の言語使用と意識」と題して、朝鮮半島以外に居住する朝鮮民族について「言語」という観点からマクロに調査、分析をすることを目指した。当初の計画では、課題名が示す通り、世界各地での現地調査をもとに進める予定であったが、新型コロナウィルスの感染拡大を受け、今年度も大幅な調査計画の変更を余儀なくされた。そのため、2022年度は、(1)2019年度までに行った調査データの整理、および日本国内での研究発表、(2)韓国での短期調査(1回)を中心に研究を遂行した。 (1)に関しては、具体的に在日コリアンに関する1回の学会発表(審査あり)と、ウズベキスタン、カザフスタンにおける言語教育に関する1本の論文掲載(査読あり)、世界の朝鮮民族と言語政策に関する1本のコラムの掲載という成果を収めた。(2)に関しては、新型コロナウィルスによる制約を一定程度、受けながらも7月末~8月初めにソウル特別市 大林洞、あるいは光州市といった多文化都市の視察、文献収集などを行うことができた。 このように諸般の制約はあったものの本研究では、当初目指したとおり、在外朝鮮民族の諸相をマクロな視点から解明するのに貢献しうるデータ、知見の獲得に成功したと考える。また、その分析の観点も言語を取り巻く教育、コミュニティ、文化、歴史、移動、政策、外交など多様なものであり、そうした点でも新規性が認められると考える。 現在は、上記の成果のみならず、アメリカ合衆国、中華人民共和国、ロシアなどにおいて実施した調査結果も含めて、総合的な成果を発表すべく準備をしているところである(書籍の形式て発表することを想定している)。一連の分析を通して、朝鮮民族の地域による特殊性、あるいは地域を問わない普遍性の解明が可能になったと考える。
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Research Products
(3 results)