2021 Fiscal Year Research-status Report
Gradability in Idephones and Grammatical Integration
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18K12385
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Research Institution | Nagoya University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
川原 功司 名古屋外国語大学, 外国語学部, 准教授 (70582542)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | イデオフォン / ジェスチャー / 意味 / 情感の文法 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は研究の最終年度の予定であった。イデオフォンには,感情や感覚を生き生きと表現する働きがあり,それをどのように分析して記述するのかが大きな課題の一つである。研究計画を立てていた時には,イデオフォンには文の命題の真偽条件に関わる発話通りの意味と,命題の真偽条件に関わらない慣習的推移の2つのレベルの意味があると想定し,イデオフォンにはより慣習的推移に近い意味合いがあるのではないかと期待しながら研究を進めてきた。しかしながら,イデオフォンは当初の想定ほどには特殊な言語表現ではなく,類像的に感じられつつも,かなりの程度において慣習に支えられた恣意的な言語表現であるという結論に至るようになってきた。しかしそれでも,イデオフォンには通常の語彙とは異なる特性があるのは事実でもあり,実際の人の会話を観察してみると優位にジェスチャーが出現する傾向にあることがわかるようになってきた。そこで,イデオフォンに伴うジェスチャーの意味について考え,それが慣習的推移の一部として副次的に合成される意味があるという研究をJapanese/Korean Linguistics 29で発表した.また,イデオフォンや間投詞といった要素には,言語コミュニケーションにおける意味のやりとりの他に情感に関わる部分のやりとりがあり,この意味をどのように記述するのかという提案について日本英文学会中部支部大会において発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍のため,海外で行う予定であった研究が全て差し止めとなり,国内でも人を対象とする実験が行いにくくなったため。
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Strategy for Future Research Activity |
情勢を冷静に見据えながら,夏を過ぎてもあまり海外や国内でも行き来がしにくいようであったら,研究計画を変更し,今後は理論的考察に重点を置くようにする。
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Causes of Carryover |
コロナ禍のため,海外渡航や人を対象とする実験が不可能になったため。
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Research Products
(8 results)