南九州および北琉球の言語地理学的研究

2019 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 18K12405
• Research Institution: Shikoku University
• Principal Investigator: 清水 勇吉 四国大学, 附属新あわ学研究所, 特別研究員 (20783187)
• Project Period (FY): 2018-04-01 – 2021-03-31
• Keywords: 方言 / 言語地図 / 九州地方

Outline of Annual Research Achievements

計画の上では、奄美大島や徳之島、沖永良部島などの島嶼部を含む九州南部のフィールドワークを進める予定であったが、2019年度は12月まで所属研究機関の部署の規程により調査・研究がおこなえず、研究自体が滞ることとなった。2020年1月に所属研究機関を移り研究を再開することとしたが、此度の新型コロナウイルス感染症の影響によりフィールドワーク全般も断念するほかなかった。前年度に引き続き、計画の修正のため、調査地点の数、話者の人数等に関して検討する必要が生じた。これは新型コロナウイルス感染症による社会の移動自粛などの状況も鑑みながら、柔軟に対応する予定である。
当初予定していた計画の、臨地調査で得られたデータを加えた『九州言語地図（仮）』の完成・刊行は計画通りに完遂することは難しいと判断し、文献調査などを活用しつつ、計画全体の修正を図る。現状管理しているデータのみの利用も検討している。当初計画に盛り込んでいる『日本言語地図』『全国方言文法地図』『九州方言の基礎的研究』等の比較については、変更する必要はない。なお、基盤とする白地図のレイアウトの改変については完了しているが、使用する地図記号の作成は再検討しなければならないため、次年度に移すこととする。また、既に刊行している『九州言語地図―簡易版―』よりも大幅な増ページが見込まれることも含め、刊行時の予算等も見直す必要がある。
データ公開を主目的とした研究者向けページ・一般向けページに分けて開設・公開する予定のホームページについても、計画修正に併せ適宜対応する。

Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

前所属研究機関の部署の規程による調査・研究の制限、および新型コロナウイルスの影響によりフィールドワーク自体が封じられたことが主たる原因である。

Strategy for Future Research Activity

昨年度に続きフィールドワークができず、また新型コロナウイルス感染症の影響で今後も見通しが立たないため、文献調査などの活用を念頭に置き、『九州言語地図（仮）』の完成・刊行を目指す。
ウェブ上でのデータ公開を主目的としたホームページの開設も新たに検討する。

Causes of Carryover

当初計画していたフィールドワークを実施できなかったことが主たる原因である。次年度は計画を修正しつつし、学会発表、地図集の刊行と発送に加え、ホームページの開設をおこなう。