2019 Fiscal Year Research-status Report
外国人接触時の調整コミュニケーションにおけるコミュニケーション機能別位相の解明
| Project/Area Number |
18K12417
|
|---|
| Research Institution | Sendai National College of Technology |
|---|
Principal Investigator |
梅木 俊輔 仙台高等専門学校, 総合工学科, 助教 (80756247)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
| Keywords | 外国人接触場面 / 調整コミュニケーション / 位相 / 多文化共生社会 / 日本語教育 |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、日本語母語話者が外国人と話す際の調整コミュニケーションを日本語母語話者が学ぶ日本語運用上の位相の一つとして体系的に捉え直すため、依頼、勧誘、助言といったコミュニケーション機能が異なる相互行為を対象に、日本語母語話者同士の場面と外国人接触場面との相違について検討することである。
令和元年度は、平成30年度に収集した日本人同士によるロールプレイ場面（依頼・勧誘・助言）の会話データとの比較に必要となる、外国人接触場面における会話データの収集を進めつつ、データの一部を用いた予備的分析を行った。その際に得られた知見から、未収分データの他に、データの追加が必要であると判断し、追加データの収集を年度末に行うよう計画していたが、令和2年2月以降に発生したコロナウィルスの影響から、データ収集をこれまでと同様に実施できる見通しが立たなくなった。そのため、科学研究費助成事業（学術研究助成基金助成金）の補助事業期間の延長を申請し、許可された。
今後の研究の展開に関し、データ収集の面で、３密の回避をはじめ、被験者の安全・衛生を確保した上で、対面会話の収集をこれまでと同様に実施できるか不透明な部分もあるが、もし、困難な場合は、研究計画を変更し、外国人接触経験の程度差（乏しい・豊か）および日本語学習者の日本語レベル差（初級・上級）という観点からの分析は行わず、代わりにオンラインによる同時双方向型対話の収集・分析を試みる。
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
令和元年度は、外国人接触経験の程度（乏しい・豊か）、日本語学習者の日本語レベル（初級・上級）、ロールプレイ場面（依頼・勧誘・助言）の組み合わせが異なる二者間会話48組（データ①）を収集し、平成30年度に収集した日本人同士による会話12組（データ②）との比較分析を行う予定であったが、データ②を用いた予備的分析の際に、未収データ①の他に、データ②を追加する必要性が生じた。研究協力者との日程調整が難しく、目標とするデータが収集できていないため、予備的分析の着手にとどまった。
|
| Strategy for Future Research Activity |
引き続き目標とするデータ収集を行いつつ、日本語母語話者同士の場面と外国人接触場面での相互行為について、外国人接触経験の程度差（乏しい・豊か）および日本語学習者の日本語レベル差（初級・上級）を考慮した比較分析を行う。さらに、日本語母語話者が外国人と話す際の調整コミュニケーションを日本語の位相として体系的に捉え直すための枠組みを検討する。
今後の研究の展開に関し、データ収集の面で、３密の回避をはじめ、被験者の安全・衛生を確保した上で、対面会話の収集をこれまでと同様に実施できるか不透明であるが、オプションとして、研究計画を変更し、オンラインによる同時双方向型対話の収集・分析を試みる。
|
| Causes of Carryover |
データ収集が予定通り進まず、研究協力者への謝金等が生じなかった。
次年度使用額は、データ収集・整備、および国内外学会での成果発表に使用する。
|
Research Products
(4 results)
