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2023 Fiscal Year Research-status Report

日本語学習者の補助動詞及び助詞の誤りに対する口頭訂正フィードバックの効果の検証

Research Project

Project/Area Number 18K12421
Research InstitutionKyoritsu Women's Junior College

Principal Investigator

高橋 早千江 (菅生早千江)  共立女子短期大学, 文科, 教授 (30777876)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2025-03-31
Keywords口頭訂正フィードバック / リキャスト / 補助動詞 / 助詞 / 待遇表現
Outline of Annual Research Achievements

2023年度の本科研費研究は、想定していた研究対象者の協力を得られなくなったことの対応に終始した。当初予定していたポーランドの大学における2回の渡航調査は、2019年に第1回目を実施した後、2度目の調査は2023年度前半も実施できなかった。現地がコロナ禍終了後はウクライナ避難民支援に深く携わっていたほか、人事異動があるなど状況が変わり、本科研費研究への協力依頼を見合わせたためである。やむなく研究計画を見直し、日本国内で新たな調査協力者を探す試みを開始した。
新たな試みとして、近隣の日本語学校で被験者を募る計画を進め、研究計画及び募集の計画は倫理審査委員会において許諾を得た。現在はタスクの検討を進めているところで、具体的な調査はまだ実施できていない。日本で学ぶ日本語学習者から調査協力者を募る場合、中国語を母語とする学習者に限定することが妥当であろうと判断した。そのため募集の要綱も中国語訳を付し、準備をした。しかし、「補助動詞」および「助詞」とする対象項目については、「てくれる」と「ていただく」の使い分けなど限定する必要が生じ、タスクの完成に時間を要している。
一点、得られた成果がある。タスク作成の一環として、用例収集のため国立国語研究所が公開する「現代日本語書き言葉均衡コーパス (BCCWJ)」の調査を行ったところ、用例の偏りが見出されたため、共立女子短期大学文科紀要に研究論文として投稿したことである。
ポーランドでの渡航調査の可能性は現地と連絡しつつ引き続き探ることとする。中国語母語話者とポーランド語母語話者と、母語の異なるデータを比較することで本科研費研究の最終報告ができるようにしたい。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

・当初は、渡航調査に代わる方法としてオンラインでのデータ収集を検討した。当該領域の主たるジャーナルにも、テレビ会議システムを用いた訂正フィードバックの研究が報告されるようになり、データ収集方法としての妥当性に関する問題は解決の糸口を得た。しかしながら、その方法を探ってみるとタスク実施に際して欠かせない調査協力者とのラポールの形成が難しく、現段階では実施に至っていない。
・渡航調査は実現不可という前提で、調査協力者を近隣の日本語学校で募ることを計画し、タスクの作成を進めている。募集の準備をしているが、進捗は遅れている。
・一方で、当初の計画通りの渡航調査実施の可能性は探っているが、科研費研究最終年度のため渡航時期の制約が生じている。本務校に支障なく渡航できる3月よりも、早く実施する必要がある。先方の都合も検討し、当初予定していた現地の大学のほか、他機関の協力も得られるよう働きかける必要がある。
・コーパスの調査の結果、タスクの検討は進めることができている。タスクの完成と協力者募集開始が喫緊の課題である。

Strategy for Future Research Activity

・タスクの完成:コーパスデータを吟味した結果をタスクに反映させ、視覚情報も検討しタスクシートを完成させる。手順書も完成させ、中国語訳を付す。
・第二言語環境における中国語母語話者日本語学習者の調査協力者の募集、協力者に合わせた実施スケジュールを作成し実施する。
・一方で、ポーランドにおける渡航調査の実施可能性を探る。当初の大学のほか、現地の他機関等へも打診する。タスクの多言語対応版を作成する準備をする。
・渡航が叶わない場合の、オンラインでのデータ収集準備の可能性を探り、そのための準備も進めておく。

Causes of Carryover

ポーランドへの渡航調査が実施できなかったことで、旅費交通費が発生しなかった。また、調査協力者への謝金支払いも発生しなかった。2024年度は、国内調査のみの場合、国内における調査協力者への謝金として、4000円×30名(想定の最大人数)12万円、調査資料の中国語翻訳謝金として5万円、資料費等物品として3万円が発生する見込みである。海外調査が実施できれば、旅費交通費として40万円、ポーランド語翻訳謝金として5万円、現地の調査協力者への謝礼相当として5万円、合計50万円が発生する見込みである。学会参加費として、10万円を計上する。以上、合計80万円の支出を予定している。その他、予備費ほか調査場面録画のためのPC周辺機器等3万円を計上し、合計83万円の支出予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2024

All Journal Article (1 results) (of which Open Access: 1 results)

  • [Journal Article] 「レル敬語」指導の手がかりに関する一考察 ---現代日本語書き言葉均衡コーパス (BCCWJ)調査に基づいて---2024

    • Author(s)
      菅生早千江
    • Journal Title

      共立女子短期大学文科紀要

      Volume: 67 Pages: 19-37

    • Open Access

URL: 

Published: 2024-12-25  

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