2021 Fiscal Year Research-status Report
海外日本語補習授業校におけるリテラシー能力強化をめざす新たな日本語教育プログラム
Project/Area Number |
18K12423
|
Research Institution | Kokugakuin University |
Principal Investigator |
加納 なおみ 國學院大學, 教育開発推進機構, 准教授 (20726880)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 補習授業校 / 多言語話者 / 継承語教育 / 日本語教育プログラム / カリキュラム / トランス・ランゲージング / リテラシー教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
コロナ禍で現地調査を再開する目処が立たなかったため、オンラインで調査を進めることとし、2020年度後半から準備を進めてきた。研究協力者である米国北東部日本語教師会のカルダー淑子氏とも協議を重ね、研究代表者が運営委員を務める「母語・継承語・『バイリンガル教育』学会」のSIGである「海外継承日本語部会」を新たに共同研究者に加え、グローバル化が進展する中一層の多様化が進む補習授業校、継承日本語学校に時代の要請に即したカリキュラムを提供するための「カリキュラム・プロジェクト」として再スタートを切ることとした。2021年度は世界各地の有力校から協力を得て、2021年8月10日および8月12日のオンライン「海外継承日本語部会」年次会において、発表会を主催した。 (発表校は下記のとおりである。8月10日 ボリビア・サンファン学園/ アメリカ・プリンストン日本語学校/ 香港・香港日本人補習授業校;8月12日 フランス・パリ南日本語補習校/ドイツ・デュースブルク日本語学校でんでんむし) 国内外からのオンライン参加者は2日間で述べ200人を超え、その後も活発な意見交換を継続している。また、2022年1月から次回の年次会発表の準備に入り、世界各地の継承語教育関係者の協力を得ながら、発表校の選定を開始した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍で身動きの取れない期間を経て、研究計画を抜本的に見直した。現地調査ができないことから、全面オンラインで進行できるよう計画を立て直した結果、世界各地から研究協力者を得ることができ、発表の場としても同じくオンライン開催で世界各地から参加者が見込める環境を整えることができた。プロジェクトの趣旨への賛同者が増え、オンラインで協力も得やすいことから、プロジェクトの規模は当初の計画以上になってきている。
|
Strategy for Future Research Activity |
プロジェクトの原型ができ、引き続き世界各地から研究協力校を募る見通しが立ったことから、延長申請を行い承認された。今後は、カリキュラム・プロジェクトを継続しながら、2022年8月には「母語・継承語・『バイリンガル教育』学会」のSIGである「海外継承日本語部会」年次会で第2回の発表会を行い、研究協力校の実績をまとめたホームページを制作する予定である。
|
Causes of Carryover |
2021年度は研究計画を大幅に見直し、新たな計画に基づいて実行した年度であったため、予算執行が当初の計画とは異なるものとなった。見直し後の計画に沿い、今後必要な業務に応分の使用を進めていく。
|
Research Products
(1 results)