2019 Fiscal Year Research-status Report
キャリア形成のための外国語教育研究―動画制作を用いたフランス語教育
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18K12441
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
深井 陽介 東北大学, 高度教養教育・学生支援機構, 准教授 (60623410)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 動画 / 短編映画 / 外国語 / 主体性 / コミュニケーション / 協調性 / グローバル |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は2018年度に行った、主体性、協調性、コミュニケーション能力の発達を促す動画プロジェクトを続けた。本研究責任者の勤務校である東北大学に於いては、短編映画シリーズQui suis-je?は第3作を撮影し(30分弱の作品)、YouTubeで公開するとともにTwitter,InstagramなどのSNSを通じて情報を発信した。またそれに関連する短いプロモーション動画(2分程度)も3本作成し、同様にSNSに公開した。視聴回数は昨年度のものと合わせて1万名以上に上り、大きな効果が得られた。 秋からは、スイスとの共同動画プロジェクトPRISEが始まった。これは、東北大学、ローザンヌ大学、フリブール大学、ローザンヌの高校の4校から学生を30名程度募集し、「ステレオタイプと異文化理解」をコンセプトに共同で映画を作成しようというものである。2019年10月より、スイスでの作品の撮影に向けて日本の教員、学生とスイスの教員、学生が共に遠隔会議を重ね、グローバルな環境の中で密にコミュニケーションを取ってきた。この結果2020年2月にフィクション作品『ローザンヌの黒猫』のフランス語の脚本とストーリーボードを完成させたることができたが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、残念ながら撮影を実行することができなかった。研究面ではこの2年間に行ってきたことを映像メディア英語教育学会の全国大会や、グルノーブル大学の論集に発表し、キャリア形成の為の外国語教育のありかたについて国内外に発信した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
年間2本の動画作品を作成する予定で、研究を進めてきた。1本目の作品は予定通り完成し、またその成果発表も行って順調であった。2本目の作品も脚本の作成とストーリーボードの作成、撮影準備まで終わっており、あとは撮影・編集を残すのみだったが、新型コロナウィルスの感染拡大に伴い、スイスに赴いて計画を実行することが困難であった為、一時中断している。ただ、目標としてきたことはほとんど達成している為、研究は概ね順調に進んでいると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は、共同で外国語の短編映画を作成することによって、単に外国語能力だけではなく、社会に出てから必要な主体性・コミュニケーション能力・協調性などを育む方法について考察することを主眼としている。現在までは、教員と学生が同じ場所に集い、様々な議論を重ねて脚本を練り上げ、撮影・編集してきたので、数十名が定期的に、緊密にコミュニケーションをとってきた。しかし、現在の感染症拡大の状況下においては、いわゆる三密のリスクを回避することができない。特に撮影においては多くの役者や撮影班が一同に会し、長時間作業をすることになる。今後はこのような状況を避けつつ、遠隔会議などを通じて、短編映画を制作できるような手法について熟考する必要がある。研究計画を書いた当初には全く想定していなかった事体に見舞われた為、計画の見直しと変更が必要であろう。
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Causes of Carryover |
昨年度に予定していたスイスでの撮影計画がコロナウィルス拡大に伴い中止となった。今年度は遠隔会議に必要なパソコンやライセンスの取得、各種ソフト、記録用USBなどを購入する費用としたい。
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Research Products
(10 results)