2020 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Teaching Materials to Improve Listening Comprehension of Varieties of English Accents
Project/Area Number |
18K12444
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
川島 智幸 群馬大学, 大学院保健学研究科, 准教授 (70759050)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 多様な英語 / 非母語話者 / なまり / 聞き取り / 明瞭性 / intelligibility / 教材開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、主として高校生・大学生を対象に、聞き取りの負担となまりに対する肯定的な態度の育成に配慮した、多様な英語の聞き取り練習用教材の開発を目的とした。まず、2010年から2018年に出題された大学入試センター試験リスニング問題の中から、難易度が低い50問を選んだ。次に、英語のなまりと性別、出身国のバランスを考慮し、10人の吹き込み者を選定し、大学入試センター試験で用いられたオリジナル音声を聞きながら録音を行った。 2019年度は、録音した音声をAudacityを用いて編集し、オリジナル音声と同じポーズの長さの非母語話者による再現音声、発話部分の速度を20%減速した再現音声、オリジナル音声の3種類の音声を用意した。さらに、吹き込み者の英語に慣れ、彼らをより身近に感じてもらうために、10人の自己紹介と各国の英語事情を紹介するスピーチ、スクリプト、内容に関する質問を準備した。その後6つの学校で、高校生と大学生を対象にリスニングテストとアンケート調査を実施した。 2020年度は、リスニングテストの結果を分析した。そして、全体的に母語話者よりも非母語話者の英語の明瞭性が低いこと、非母語話者の発話を20%遅くしても、元の速さで聞いた場合と比較し明瞭性に変化がないこと、吹き込み者の話す英語をリスニングテスト前に30分間聞いた経験が明瞭性に影響しないことが明らかになった。さらに、インド人とインドネシア人、ネパール人とシリア人の2つのペアの明瞭性が、他のペアと比べ低いことも分かった。 リスニングテスト結果をもとに問題を難易度順に配列し、オンライン教材『堂々と英語を話すための「本当の英語」リスニングListening Practice in Real English』を製作し、ホームページ(https://real-english.health.gunma-u.ac.jp/)で公開した。
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